男体山

2482.4m

山域:日光
1999.8.29



実は、日光の山にはこの時まで足を踏み入れたことがなかった。何となく遠く感じたのと、一つ一つの山がしっかりと標高差があり、それなりの心構えを要求され、安易に行けない気がしたからである。しかし、最近鬼怒川から野岩鉄道を乗り継ぐ山々に日帰りで行ってみて、それからすれば遥かに近いはずであり、そう敬遠することもないなと思うようになった。そうすれば、まだ訪れていない山々の宝庫なのであった。

浅草6時20分の東武線快速に乗車し日光に向かう。雲が低くたれこめ、暗い空だが、予報は昼間は晴れということで、とりあえず期待する。日光駅前からバスに乗り、中禅寺湖畔まできても男体山など山の上の方はまだ全く雲の中であった。
二荒山神社で名簿に記入し、登拝料を支払ってお守りを受け取り、コース上の注意事項などの説明を聞いた。お守りを首からぶら下げ、神社の鳥居をくぐって入山する。階段を少し登るとすぐに一合目の遥拝所があり、そこを過ぎると三合目までは、暗い樹林の中の登りである。それほど緩やかではなく、着実に高度を稼いで行く登りやすい道だった。このあたり、一合がほぼ15分ペース。上の方に行ってもあまり間隔は変わらなかった。三合目から四合目までは車道を行く。意外に長いが、3合目までの登りのいい息抜きである。四合目の鳥居をくぐると、中禅寺湖が眼下に見えてきたが、取り囲む山は雲に包まれており、どんよりとした鉛色の湖である。しかしそれもガスに包まれてしまう。四合目から五合目までは概ね樹林帯の中の急坂だが、つづら折りの道で比較的急登を感じず歩きやすい。五合目から六合目の途中からガレ場にでるが、ここもつづら折り状に手すりの付いた道を作ってあり、快適に歩ける。六合目から七合目はガレ場が直進できず、樹林の中の迂回路に入るが、直登にならないので、かえって歩きやすいのかもしれない。しかし途中からガレ場に復帰して、胸を付くような急登になる。疲れもでてきてかなり苦しいところで、この区間は20分くらいかかってしまった。時折振り返ると中禅寺湖が見えたり見えなかったりだが、少しづつ天気は良くなってきている。七合目の小屋のあたりで、休憩し最後の登りに向けて鋭気を養った。
七合目から八合目まではガレ場の続きで岩混じりの急登を登っていく。八合目の女峰山の神様がまつられているという神社を過ぎてしばらく急登を続けると、道は緩やかになる。しかし緩やかと思ったのはわずかで、今までとの比較の問題であり、普通の登りである。九合目の石碑を通過すると、道に階段が目立つようにになり登りも意外に厳しい。階段を登りきると視界が開け、火山特有の赤茶けたザレ場の道になる。頂上は見えているが、なかなか近づいて来ない。振り返ると、中禅寺湖や戦場ヶ原がはっきり見え、まだ雲が多いが随分青く美しく見えるようになってきた。山頂に登りついて奥宮の前を通り、大きな剣の突き刺さした岩の最高点に立った。
山頂で休んでいるとどんどん天気が回復してきた。最初は山頂が見えるのは太郎山くらいだったが、南の方から回復し始め、まず皇海山や赤城山が姿を表し、中禅寺湖をとりまく山はすっかり雲もとれて、その向こうに松木川や草木ダムが見られるようになった。やがて、中腹まで雲の中だった女峰山が全貌を表し、最後まで雲の中だった白根山も、下山にかかるころには頂上から雲がとれた。全体に青空になり、中禅寺湖が輝いて美しかった。やはり今日は来てよかった。
下山は志津越えからの2時間の林道歩きを敬遠して、同じルートを戻ることにする。今度は晴れているので、中禅寺湖を眼下にしながらの下りである。急坂を慎重に降り、6合目まで下ると、あとは比較的歩きやすい道となり、四合目で中禅寺湖も見納め。その後、林道を歩いたあと樹林の中を一気に下って、二荒山神社に降り立った。土産物屋に寄りながら中禅寺温泉のバスターミナルまで歩いていったが、振り返るとすっきりと晴れわたった青空に男体山が全貌を見せており、行きには見られなかった初めてみる全貌だけに、なかなか雄大で感動的であった。


記録

日 程

99年8月29日(日)

天 候

晴れ

コース

0920 二荒山神社 → 1000 三合目 → 1020/30 四合目 → 1120/33 七合目 → 1235/1340 男体山 → 1420/30 七合目 → 1505 四合目 → 1522/30 三合目 → 1550 二荒山神社

男体山頂の二荒大神像