外山

880.1m
山域:日光
2003.12.31.



年末に家族旅行に出かけたのは、比較的近場の日光でした。さすがにこういう季節でもあり、おとなしくしていようと思っていたのですが、泊まったペンションが外山の登山口のすぐ近くだったので、きっと何かの縁だろうと解釈して朝のお散歩に出かけてしまいました。

東照宮とは稲荷川を挟んで対岸の別荘地の中にあるペンションで宿泊した日の朝、8時の朝食に間に合うという条件で、朝の散歩にと出かけました。外山の登山口は、別荘地のいわば右下という感じの所にあり、毘沙門天参道という標識に導かれます。外山はこの別荘地の区画から見上げて、すぐ上に聳える小さな山で、急峻に盛り上がっている独立峰的な山です。
別荘地から杉や檜の暗い植林地の中に入ると、すぐに3つ続けて鳥居をくぐります。そして、傾斜が出てまもなく4つ目をくぐると、しばらく植林の中の溝が掘れて、荒れた感じのする道がジグザグに続きました。そこそこ傾斜もある中で汗をかきながらじっくり登って行きます。朝起きたばかりの散歩にしてはハードなので、息も切れてくるところです。あたりが明るくなってくると、5つ目の鳥居がありました。この鳥居が、植林と雑木林の境界点となって、以後は広葉樹が多く、もっこりとした山頂部の上部の急登となります。尾根を右に左にと回り込みながら、最後は手すりのある、岩雪混じりのジグザグの登りとなりました。
手すりのある道を何度か折り返しながら登っていくと、やがて展望も開けて毘沙門天を祀る御堂の前に出ました。御堂は閉じられていますが、その前からの展望は素晴らしいものでした。残念ながら朝から高曇りで、まだ夜明けの雲がとれていないのですが、眼下の日光市街と正面の鳴虫山が大きく見えていました。
建物の裏に回って少し登ったところが外山の山頂です。山頂には石像が並んでいるのが下からも見えていますが、上まで登り着いてみると、圧巻は正面の女峰山でした。女峰山は、日光連山の中でも麓から大きく立ち上がる裾野の大きい山で、正面に深く切り込まれた、稲荷川の上流の雲竜渓谷のある雄大な姿が見られました。しかし残念ながら、この日は朝の雲がまだとれておらず、山頂部はまだ雲に深く覆われていました。隣の大真名子山がそろそろ雲がとれるか?という感じでしたが、朝食の時間もある為待つわけにもいかず、後ろ髪を引かれながら、外山山頂を去ることとしました。もう30分遅ければ素晴らしい展望が得られたことを考えると、ちょっと残念でした。下山はそのまま、往路を下るのみで、宿に帰ると、丁度朝食が始まる頃でした。

宿を出て、2年ぶりに東照宮を散策しましたが、そちらに向かう途中で稲荷川を渡ったとき、橋の上から外山と山頂まですっきりと顔を出した女峰山を見ることができました。29日から日光周辺で遊んでいたのですが、常に男体山と女峰山が視野にあって、白銀の高嶺となり雄大な素晴らしい眺めでした。今はとてもハードで行けないのですが、女峰山はまだ登っていないので、是非一度登ってみたいと思いました。

本文中の写真

  • 御堂の前から見た鳴虫山
  • 外山山頂の石像群



  • 記録

    日 程

    2003年12月31日(水)

    天 候

    晴れ

    コース

    0700 登山口 → 0730/40 外山 → 0800 登山口

    稲荷川にかかる橋からの外山と日光連山


    参考図書・地図 その他のコース
    栃木の山120(随想舎)
    昭文社 エアリアマップ 日光
    25000図 日光北部
    50000図 日光
    山頂に至る道は、本コースだけのようです。
    バス
    日光駅からは、神橋までバスで行くことができます。中禅寺湖・湯元温泉方面のバスの他にも、奥細尾や西参道までのバスでもOKです。 (東武バス時刻表)を参照願います。