南天山

 南天山 1483m
 山域:奥秩父

記録
 山行日2022年6月4日(土)
 ルート鎌倉沢橋→二又→尾根コース→南天山→沢コース→鎌倉沢橋
 コースタイム1059 鎌倉沢橋 → 1125 法印の滝 → 1153/1204 二又分岐 → 1250 稜線 → 1300/33 南天山 → 1358 沢コース下降点 → 1424/42 二又分岐 → 1500 法印の滝 → 1525 鎌倉沢橋
 天候晴れ

南天山は、昔はガイドブックにはあまり載っていないマイナーな山という印象ですが、いつの頃からか良く見かけるようになった気がします。道が整備されていて、手頃な周回コースが取れると言うところが売りなのでしょうか?この日は、朝はちょっと出遅れた感じではありましたが、晴れているので行ってみました。

秩父の方はアプローチが遠いと改めて感じました。この日は、距離を短くと思って所沢インターで降りて西武線沿いに走っていったのですが、そこからがとてつもなく時間がかかった気がします。秩父から先もかなりの距離がありました。中津川の集落を通り過ぎ、林道に入ると、鎌倉沢橋の登山口の前に数台の駐車スペースがありました。
さっそく鎌倉沢に沿った道を上っていきます。木橋で左右に何度も渡り返しながら、沢沿いに登っていく道でした。前半は小滝や滑滝が連続し、切り立った沢の中を行く道です。沢音もなかなか涼しげで、久々の沢沿いの登山道の風情を楽しみました。やがて法印の滝の前に出ます。落差のある立派な滝で、道は右岸を高巻いていきます。法印の滝を越えると、流れも細く、滝も少なくなって、普通の沢沿いの登山道になっていきます。沢が二股に別れているところを過ぎ、まだまだ進んでいきます。やがて植林地に入っていくと、間もなく分岐が現れました。ここで沢を左岸に渡り、尾根コースの登りに備えて休憩しました。
尾根コースは、九十九折りの歩きやすい道で、そこそこの傾斜もあり、どんどん植林地の斜面の中を高度を上げていきます。なかなか登っていることが実感できる道でした。この辺りはずっと手入れされた植林地が続いていきます。かなり登ったころ、植林も途切れ、自然林が出てくると、道も少々自然な感じになっていきます。そして、ほどなく稜線に出ました。稜線は右に辿り、山頂を目指します。樹林の道ですが、時折露岩が現れて、手も使いながら登っていきました。そしてたどり着いたのも、露岩の狭い山頂でした。
山頂の展望は、北と東が大きく開けていました。ここでは、青空の下に両神山が大きく目立ちます。時間が遅いこともあって、他には誰もいない、静かな山頂で、ゆっくり弁当を広げながら、展望を楽しみました。
下りは予定通り沢コースへと向かいます。道がわかりにくいのではという心配もありましたが、全く杞憂でした。尾根コースへの分岐を過ぎて、さらに尾根を緩やかに下降していきます。稜線上ですが、標高が下がると左側は植林地に変わりました。細かなピークは巻いていく、歩きやすい道です。そして、下降点に到着。これより先は通行止めと書かれた看板が設置されていました。
沢コースの下りに入りますが、こちらも植林の中の九十九折りの道で.尾根コースとほとんど同じでした。歩きやすい下りで、どんどん高度を下げていきます。道はやがて往きに別れた分岐点の上流の沢に出て、沢沿いに下っていくようになります。この辺りは水の流れがないので、ゴロゴロした沢の中を歩いたりしながら尾根コースとの分岐点に到着しました。
もう、時刻は午後になり、谷底には既に陽の光が差さない時間になっていました。そんな分岐で一人休憩します。あたりは静かで、森の雰囲気を色濃く感じる時間帯に入っていると感じました。じっと静かに座っていると、存在が森と同化していくような感覚に襲われます。
あとは、来た道を下っていきます。法印の滝を過ぎると、再び沢の底を左右に折り返しながら進む道となり、いくつも現れる滝を楽しみながら下っていきました。途中で、頭上でガサガサと音がしたと思うと、こぶし大の石がかすめて飛んでいきました。何か動物が落としたのかは判りませんが、何者かに襲撃された気分で、改めて気を引き締めて、沢沿いの道を下っていくのでした。

奥秩父の両神山周辺の山を訪れました。この周辺は、切り立った岩を持つ山や、ルートの無い山も多く、ちょっとハードな山域です。埼玉県も最奥部に近く、群馬県との県境まであとわずかで、西上州と隣り合ったエリアになります。それだけに、なかなか手がでませんが、登りがいのある山が多そうです。

本文中の写真

  • 法印の滝
  • 快晴の南天山頂

  • 参考図書・地図
    分県登山ガイド 埼玉県の山(2003年改訂第2版)
    25000図 中津峡 両神山
    50000図 三峰 万場

    山頂から見る両神の稜線
    その他のコース
     他に一般コースは無いようです
    交通機関
    三峰口駅(一部西武秩父駅)から、中津川行のバスが利用できます。
    詳細時刻は、西武バスをご参照下さい。