アヤメ平

中原山 1,969m
山域:尾瀬周辺
1997.06.15



至仏山下山後、麓の片品温泉に宿泊した。疲れや夕立に降られたためその日は翌日の計画をたてる元気もなかったが、翌朝天気も良くすでに気分は尾瀬をめざしており、考えるまもなく再び鳩待峠に向かった。目的はアヤメ平である。

鳩待峠は昨日よりは少し人が少ないようだった。さっそく富士見峠の標識に従って今日は右手の山中に入る。しばらく登りがあるが、それも程なく平坦な道に変わる。左手の樹間に時々昨日登った至仏山を眺めながら、ブナやダケカンバ、ナナカマドなどの新緑の道を歩いていく。変化の無い道を、樹木を愛でながらしばらく歩いたころで横田代に飛び出して一気に視界が開けた。
横田代は傾斜した広い湿原である。高度と栄養度が違うのか、尾瀬ヶ原のすでに大きく成長したものでなく、10〜20センチくらいの可憐なミズバショウが群生していた。チングルマもちょうど見頃である。展望も申し分なく、至仏山、燧ヶ岳はもちろんのこと、雪をまとった越後の山々も並んでいる。のびのびとした素晴らしい風景をしばらく楽しんだ。
横田代から小さなピークを越えていくと正面に中の原の頭のピークが見えてきた。ピークといってもすべて木道で通過していくような緩やかな山頂である。頂上には中原山の標識と三角点があった。中原山から下るとすぐにアヤメ平に入っていく。あれて裸地化してしまった湿原を回復させるように長い間努力がなされている。かいあって、随分と回復して今の姿になっている。一度破壊された生態系を回復させるのには、長い年月がかかることを実感させられた。アヤメ平に点在する地塘を前景に見る至仏山・平ヶ岳・燧ヶ岳は素晴らしいとり合わせで、特に至仏山は言葉に尽くせない風格があり、しばらく堪能した。
アヤメ平から道は南斜面に回り込む。戸倉の町と戸倉スキー場から登ってくる道を眼下に眺め、日光や足尾の山、赤城山などを見ながら進む。やがて富士見小屋の手前の分岐に着き、ここから竜宮へと下る。尾瀬ヶ原への道は長沢の頭までは木道の緩やかな道だが、そこから樹林の中の一気の急下降となる。時折鮮やかなムラサキヤシオが目に眩しい。長沢をわたるとまもなく尾瀬ヶ原にでて視界がひらける。ずいぶんと大きく成長したミズバショウの葉を見て、これは漬け物にできないのだろうか?などと考えながら竜宮に出た。
竜宮周辺では、湿原の中にヒメシャクナゲが可愛い花をつけていた。昨日見たシャクナゲとの対比が楽しい。ここからはゆっくり散策したいところではあるが、時間も限られているため地塘に移る至仏山を見ながらひたすら足を動かして山の鼻へ。樹間から至仏山を眺めながら、団体客を追い越しつつ賑わう鳩待峠へと急行した。


記録

日 程

97年6月15日(日)

天 候

曇時々晴れ

コース

0930 鳩待峠→1025/1045 横田代→1105 中原山→ 1115 → アヤメ平→ 1130 分岐 → 1200 長沢の頭 → 1245/1315 竜宮 → 1405/1430 山の鼻 → 1515鳩待峠

アヤメ平と至仏山