アヤメ平

 中原山 1968.9m
 山域:尾瀬

記録
 山行日1997年06月15日(日)
 ルート鳩待峠→アヤメ平→竜宮→鳩待峠
 コースタイム0930 鳩待峠→1025/1045 横田代→1105 中原山→ 1115 → アヤメ平→ 1130 分岐 → 1200 長沢の頭 → 1245/1315 竜宮 → 1405/1430 山の鼻 → 1515鳩待峠
 天候曇時々晴れ

至仏山下山後、麓の片品温泉に宿泊した。疲れや夕立に降られたためその日は翌日の計画をたてる元気もなかったが、翌朝天気も良くすでに気分は尾瀬をめざしており、考えるまもなく再び鳩待峠に向かった。目的はアヤメ平である。

鳩待峠は昨日よりは少し人が少ないようだった。さっそく富士見峠の標識に従って今日は右手の山中に入る。しばらく登りがあるが、それも程なく平坦な道に変わる。左手の樹間に時々昨日登った至仏山を眺めながら、ブナやダケカンバ、ナナカマドなどの新緑の道を歩いていく。変化の無い道を、樹木を愛でながらしばらく歩いたころで横田代に飛び出して一気に視界が開けた。
横田代は傾斜した広い湿原である。高度と栄養度が違うのか、尾瀬ヶ原のすでに大きく成長したものでなく、10〜20センチくらいの可憐なミズバショウが群生していた。チングルマもちょうど見頃である。展望も申し分なく、至仏山、燧ヶ岳はもちろんのこと、雪をまとった越後の山々も並んでいる。のびのびとした素晴らしい風景をしばらく楽しんだ。
横田代から小さなピークを越えていくと正面に中の原の頭のピークが見えてきた。ピークといってもすべて木道で通過していくような緩やかな山頂である。頂上には中原山の標識と三角点があった。中原山から下るとすぐにアヤメ平に入っていく。あれて裸地化してしまった湿原を回復させるように長い間努力がなされている。かいあって、随分と回復して今の姿になっている。一度破壊された生態系を回復させるのには、長い年月がかかることを実感させられた。アヤメ平に点在する地塘を前景に見る至仏山・平ヶ岳・燧ヶ岳は素晴らしいとり合わせで、特に至仏山は言葉に尽くせない風格があり、しばらく堪能した。
アヤメ平から道は南斜面に回り込む。戸倉の町と戸倉スキー場から登ってくる道を眼下に眺め、日光や足尾の山、赤城山などを見ながら進む。やがて富士見小屋の手前の分岐に着き、ここから竜宮へと下る。尾瀬ヶ原への道は長沢の頭までは木道の緩やかな道だが、そこから樹林の中の一気の急下降となる。時折鮮やかなムラサキヤシオが目に眩しい。長沢をわたるとまもなく尾瀬ヶ原にでて視界がひらける。ずいぶんと大きく成長したミズバショウの葉を見て、これは漬け物にできないのだろうか?などと考えながら竜宮に出た。
竜宮周辺では、湿原の中にヒメシャクナゲが可愛い花をつけていた。昨日見たシャクナゲとの対比が楽しい。ここからはゆっくり散策したいところではあるが、時間も限られているため地塘に移る至仏山を見ながらひたすら足を動かして山の鼻へ。樹間から至仏山を眺めながら、団体客を追い越しつつ賑わう鳩待峠へと急行した。


参考図書・地図
ヤマケイ・アルペンガイド 尾瀬(1994年5月第3刷)
25000図 至仏山 三平峠 尾瀬ケ原
50000図 藤原 燧ケ岳

アヤメ平と至仏山
その他のコース
・尾瀬沼〜富士見峠
・戸倉〜富士見下〜富士見峠
交通機関
沼田駅〜戸倉(乗換)〜鳩待峠
詳細時刻については、以下のホームページを参照願います。
 関越交通


Nifty FYAMA 投稿文

アヤメ平と中原山(尾瀬 の2日目)

至仏山の疲れや、夕立に降り込まれたため、昨日は、明日は金精道路のドライブでも して帰ろうなんて言っていたのですが、今日も天気が良さそうなので、再び鳩待峠に 出かけました。昨日ほどの人出はなく、曇り空ではありますが、柔らかい感じの光線 の中でアヤメ平を満喫しました。

【日 程】97年6月15日(日)
【目 的】アヤメ平・中原山
【天 候】曇り時々晴れ
【コース】0930 鳩待峠→1025/1045 横田代→1105 中原山→ 1115 → アヤメ平
     → 1130 分岐 → 1200 長沢の頭 → 1245/1315 竜宮 →
     1405/1430 山の鼻 → 1515鳩待峠
【山 名】中の原三角点(中原山)1969m
【メンバー 】従兄
【山 域】尾瀬
【参考書】ヤマケイ・アルペンガイド 尾瀬

1.横田代からアヤメ平

片品温泉の旅館を出発して、今日は戸倉からバスで鳩待峠に向かう。着いたのは昨日の出発とほぼ同じ9時30分。今日は少し人が少ないような気がする。さっそく富士見峠の標識に従って右手の山中に向かう。奥さんの方は尾瀬ヶ原に降りて絵を描くとのことで、ご主人との2人のハイキングである。
鳩待峠からはしばらく登りがあるが、それも平坦な道に変わる。左手の樹間に時々昨日登った至仏山を眺めながら、樹林の中を歩いていく。ブナやダケカンバ、ナナカマドなどの新緑の道である。あまり変化の無い道を、樹木を愛でながらしばらく歩いたころに横田代に飛び出して一気に視界が開けた。
横田代は傾斜した湿原で、ミズバショウが丁度可憐な花を咲かせている。高度と栄養度が違うのか、尾瀬ヶ原のすでにオバケになってしまったものでなく、10〜20センチくらいの綺麗なミズバショウが群生していた。チングルマもちょうど見頃である。展望も申し分なく、至仏山、燧ヶ岳はもちろんのこと、雪をまとった越後の山々も並んでいる。のびのびとした素晴らしい風景をしばらく楽しんだ。
横田代から小さなピークを越えていくと正面に中の原の頭のピークが見えてきた。ピークといってもすべて木道で通過していくような緩やかな山頂である。頂上には中原山とあり、三角点があった。中原山から下るとすぐにアヤメ平に入っていく。あれて裸地化してしまった湿原を回復させる様努力中とのことである。点在する地塘を前景に見る、至仏山・平ヶ岳・燧ヶ岳は素晴らしい組み合わせで、特に至仏山が風格があり、しばらく鑑賞した。
アヤメ平から道は南斜面に回り込む。南には戸倉の町と戸倉スキー場から登ってくる道が見える。日光白根山や足尾の山、赤城山などもずっと見えているが、光線の関係か南側はそれほどすっきりとした眺めではない。
富士見小屋の手前に分岐があり、ここから竜宮の方へ降りていく。この分岐のあたりもミズバショウが群生してちょうど見頃だった。尾瀬ヶ原に降りる道は、長沢の頭までは木道の緩やかな道だが、長沢の頭から一気に急降下する。ずっと樹林の中の道である。時折鮮やかなムラサキヤシオが目に眩しい。急下降も終わり、長沢をわたるとまもなく尾瀬ヶ原にでて視界がひらける。ずいぶんと大きく成長したミズバショウの葉を見て、これは漬け物にできないだろうか?などと話ながら竜宮に出て休憩した。

2.尾瀬ヶ原・下山

竜宮周辺では、湿原の中に桃色の花が目に付いた。ヒメシャクナゲの花である。なかなか可愛らしいが、昨日のシャクナゲと対比しながら、なるほどと思った。意外とそれほど人出が多くない尾瀬ヶ原を歩くうちに、以前来たころを思い出す。同じところに再訪すると昔を思い出す効用があるが、今回は時間があまりないので、どんどん先を急いだ。地塘に移る至仏山を見ながら、ただひたすら足を動かしているうちに山の鼻へ。しばらく休んだあと、樹間から至仏山を眺めながら、団体客を追い越しつつ賑わう鳩待峠に着いた。



アヤメ平のコースは展望もよく、人も少なく静かでいいところでした。尾瀬ヶ原と違って、高度は高いので、まだ花が終わっていなかったのと、尾瀬ヶ原からは見えない、越後の山や、日光の山などが眺められ、とても明るく気分のいい稜線でした。まだ、燧ヶ岳は登ったことがないので今度はそちらを目指していつかでかけてみたいと思いました。
人出は日曜日の方が土曜日より少ないような気がしました。日曜日は皆さん早めに帰ってしまうのかなとも思いました。