田代山・帝釈山

田代山 1,926m
帝釈山 2,060m

山域:尾瀬周辺
1994.10.10



会社の先輩から泊まりがけで山に行こうとさそわれたのは夏も終わりのころだった。帝釈山と聞いてもどこのことか全く解らなかったのだが、あまり予備知識なしに同行させてもらった。山麓の旅館で前泊しての山行はこれが初めてで、とても贅沢なことに思えた。

田代山

前夜湯ノ花温泉に宿泊した私たちは、翌朝自家用車で猿倉登山口に向かった。道中はダートの林道で、かなり奥まで入っていく。駐車場には数台の先客があった。快晴という訳にはいかなかったが、高曇りのまずまずの天候であった。
最初に沢を横切ると道は斜面を登って尾根筋にはいり、どんどん切り返しながら登っていく。少し霞がかってはいるが、紅葉の季節に入っている山の斜面は、緑と黄色と赤の三色が斑に混じり合い、ミックスベジタブルを思わせる彩りだった。道ゆく傍らにもナナカマドなど真っ赤な紅葉が現れ、思わず立ち止まって眺めたりしながらの登りである。かなり登ったと思ったころ、広々とした小田代に飛び出した。小広い平地の湿原であり、木道が横切って行く。そして目の前に山頂に続く斜面があり、これを登ると頂上湿原のようだ。最後の急登を登り切ると、山頂の湿原の端にでる。そこから、広大な湿原に向け木道が1本のびている。一面茶色の枯れた湿原のまわりに、黒い針葉樹が配置される、広い頂上湿原を持つ山ならではの最高の風景だ。弘法池の傍らを通り、中心部から左折して、避難小屋の方に向かって行く。少しづつ傾斜は登っていくようである。立派な避難小屋のあたりが、一番高いような気がした。
帝釈山

田代山から、帝釈山を目指す道は一旦沢に降りたあと登り返していく。道筋が所々ぬかるんで歩きにくいのは、湿原の多い地域の山ではよく見られることである。150mほど高い帝釈山へは意外と距離があり、また緩やかではあるが上り下りを繰り返すためにかなりのアルバイトに感じる。また、この間あまり展望がないのも気分的に長く感じさせるのかもしれない。ただ、自然の鬱蒼とした美しい森林帯は美しいものだ。最後に狭い岩の露出した道を通り山頂に到着した。山頂から見えるはずの尾瀬周辺の山々はあいにく雲の中で展望はなかった。帰路、田代山の山頂はたくさんのハイカーで賑わっていた。

この山を登ったころは、この地域の山のことを良く知らなかった。その中での印象としては、帝釈山は展望が無かったせいか捕らえどころのない山の様に感じた。今向かうとまた感動を新たにするかもしれない。田代山はいろんな季節に訪れてみたい、楽しい湿原だった。頂上にこれだけ立派な湿原を見るのは初めてだったので大いに感激したものである。

記録

日 程

94年10月10日(日)

天 候

曇り

コース

猿倉登山口 →田代山 →帝釈山 →田代山 →猿倉登山口

田代山頂を行く