日曜は久しぶりのクロスカントリーということで、信州に行きました。前日の土曜日もスキーはあったのですが、そこはご無理を聞いていただいての山登りに行かせてもらいました。展望を期待しての、守屋山です。雪のある山ですが、このくらいであれば体力的にもなんとかいけそうではないかということで..。
1.登山口へ
朝早い「しなの1号」は立つ人もいるぐらいの混雑であった。この列車に乗るのも何度目かになり、見慣れた寝覚ノ床を過ぎると、木曽の山々の白い稜線が見えてくる。多少霞んではいるが良く晴れた天気で、大きな山々のただ中へと入って行く。
塩尻で乗り換え、茅野の駅で降りる。ピラタスや八ヶ岳、霧ヶ峰へ向かうたくさん人たちが大きな荷物を持ってバス乗り場に並んでいた。しかし、私は今日のところはそれらの華やかな山々では無く、気軽なハイキングコースを目指していた。駅で同行者と会い、迎えの車を待つ。その後5分程でやってきた、もう一人のかたの車に乗せてもらい、3人で登山口の杖突峠まで一気に登っていった。
2.守屋山
登山口には5台ほどの車が停まっていた。準備を整えて峠から良く踏まれた雪の道に入っていく。しばらくは、真っ直ぐのカラマツ林の中の道となり、ここは緩やかだが、久しぶりの雪道のうえに、直線的でもあるので意外にきつい登りだと感じた。ただし、雪自体は舗装路のように締まっており、極めて歩きやすい。緩やかにピークを登り詰めていくと、左に今は雪が降り積もって人気のない別荘地が広がっている。車道を越えて進んでいくと、道は緩やかな下りとなり、アカエ沢の源流へと下っていった。
再び車道に降りると、沢の源流でザゼンソウの自生地の看板がある。花が咲くまであと1ヶ月。今は深い雪の下だ。回り込むように車道を歩くと避難小屋に出る。雪の無いときはこのあたりまで車で入ることもできるようだ。
避難小屋から少し急になった道を登って行く。右に雪に埋もれた林道終点の広場を見て、葉の落ちた雑木林の道を高度を上げる。ひと登りすると、緩急を繰り返しながらの登りとなり、立石への分岐を過ぎる。そして視界が開け、ついに東峰の山頂に立った。
展望は360度で文句なしに雄大である。しかし、今日は遠景が霞んでいるのが残念であった。見えているのはお隣の入笠山、白く氷結した諏訪湖と対岸の霧ヶ峰、その先には八ヶ岳連峰など。すぐ前方には、こちらより19m高い西峰が延びていた。晴れていれば南アルプスや中央アルプスなどが見渡せるところだが、残念ながら天気は下り坂にはいっており、今日は望めなかった。
少し休んで西峰に向かう。柵に囲まれた守屋神社の祠を通り、緩やかに鞍部に降りたあと、稜線を辿る。途中のコブにはカモシカが良く立つというカモシカ岩があったが、すっかり雪の中に埋もれていた。このあたりで避難小屋のあたりで追い越されたファミリーハイクの3人が、折り返してくるのとすれ違う。長靴を履いてのハイキングは、このあたりの山に慣れていればのことであろう。再び小さな鞍部から登り返すと、三角点のあるはずの山頂である。ただし三角点は今日は50センチ以上の雪に埋もれている。このピークは最近周囲が刈り払われたようで、晴れていれば御嶽の展望があるはずであるが、今日はガスの中であった。
3.下山
下山は往路を戻る。傾斜のあるところは、適当に尻セードで下ろうとしたが、残念ながらそれほど急な所のない道であった。アカエ沢まで下ると、歩き続けてきたこともあり、登り返しに意外と疲れを感じた。登山口に停まっていた車はすべて立ち去ったあとで、我々が最後の下山のようだ。下り坂の天気の中で、少しづつ雪が舞い始めていた。
守屋山は南アルプスの北端になりますが、3つのアルプスに囲まれ、また八ヶ岳や筑摩山地も近く、名山を眺めるには絶好の位置にありました。遠望が効かなかったのは残念ですが、八ヶ岳や霧ヶ峰などは良く見え、その素晴らしい展望も片鱗を伺うことができました。いまの季節は独特の美しさがありますが、春もザゼンソウを筆頭にたくさんの花が咲き、素晴らしい山となるようです。
今日は3人での山行でした。道中は楽しい時をすごさせていただき、この場を借りて御礼申し上げます。
東峰山頂から西峰を見る
参考図書・地図 | その他のコース |
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東京付近の山(実業之日本社) エアリアマップ 美ヶ原・霧ヶ峰 25000図 辰野 50000図 高遠 |
高遠側の片倉から、西峰に登ることができます。 途中で、立石への道がありましたが、詳細は不明です。 杖突峠から高遠側に少しくだった林道からの道もあり、同じ所に出ます。 |