仙丈ヶ岳

 仙丈ヶ岳 3,032.6m 大仙丈ヶ岳 2,975m
 小仙丈ヶ岳 2,855m
 山域:南アルプス

記録
 山行日2022年9月4日(日)
 ルート北沢峠→仙丈ヶ岳→大仙丈ヶ岳→仙丈小屋→北沢峠
 コースタイム0620 北沢峠 → 0653 二合目 → 0750/0803 薮沢大滝ノ頭 → 0853 小仙丈ヶ岳 → 1011/1048 仙丈ヶ岳 → 1112/14 大仙丈ヶ岳 → 1149/54 仙丈ヶ岳 → 1209/1225 仙丈小屋 → 1254/1302 丹渓新道分岐 → 1308 馬の背ヒュッテ → 1316 藪沢 → 1324 薮沢小屋 → 1357 薮沢大滝ノ頭 → 1439/45 二合目 → 1509 北沢峠(巻道経由)
 天候晴れのち曇り時々雨

久しぶりの南アルプスの3000mの山ということでちょっと気後れ気味。盛り上げる意味もあって。前日昼頃家を出て、都心を首都高で通過した後は、高井戸からR20を延々と走っていきました。大垂水峠を越え、笹子トンネルを抜け、甲府で渋滞に入っているうちに陽が落ちます。道の駅はくしゅうでしばらく休憩。日付が変わる頃には駐車場に入ろうと21時頃出発し、夜の道を戸台に向かいました。駐車場はそこそこ埋まっていますが、近いところに場所を見つけて車の中で眠りにつきます。

林道を走るバスからの光景は迫力のあるもので、南アルプスの山の大きさを感じます。北沢峠を次々と出発する人々に交じって歩き出しますが、ゆっくりペースを作っていくので、どんどん追い越されます。でも、一定のペースで歩き続けているので、そこそこのペースを保ちます。六合目で森林限界を出ますが、やはり雲が多め。でも、仙丈ヶ岳のあたりはだんだん晴れて来て、目指していくうちに山頂の雲はすっかりとれました。青空の元で美しいカールが映えています。

山頂では昼食をとりながら、計画した大仙丈ヶ岳に行くことをまだ迷っていました。往復1時間程度なので、時間的には十分余裕がありますが、登り返して戻って来ることを考えるとなかなか思い切れません。逡巡しながら充分休憩して、まぁいいかと、そろそろ下山しようと立ち上がり、大仙丈ヶ岳の方を見ると思わず足が向いてしまい、大仙丈ヶ岳に向けて歩き出していました。休憩している間にあたりはすっかりガスに覆われていきます。大仙丈ヶ岳の方から大きなザックを背負った二人の若い登山者がやってきました。最後のピークに着いてやり遂げたという表情。遥か南から来たようです。

大仙丈ヶ岳の往復は、今日の密やかでささやかなお楽しみポイントになりました。鞍部から大仙丈ヶ岳に登り返していくところは、少しだけですが痩せた岩稜で、ちょっとワクワクします。山頂直前で一旦下るのは意外でした。そして岩の小さな門の間を通って山頂に向かいました。本当にささやかですが、楽しめました。帰りは100mあまりの登り返しですが、充実した気分でした。

仙丈ヶ岳から下って仙丈小屋に着いた頃雨が落ちてきました。雨具を付けましたが、着けた頃には上がってしまいました。とりあえずそのまま下り、ガスで遠望の無い中、馬の背を通過し、藪沢を渡って、下っていきます。いくつも沢を横切っていく道で、決して歩きやすくは無かったです。五合目まで戻って、雨具をしまいましたが、再びパラパラと雨が降ってきました。さすがに雨具はもういいやと思って傘をさして歩きます。そして、意外と傘をさすと背筋が伸びてバランスが取れるような気がして、快適に下っていきました。雨が上がってもしばらく差し続けていたのでした。

帰りのバスでは、日が差す中で雨が降るという空模様。そして、南アルプスの山々に虹がかかったのでした。

本文中の写真

  • 六合目付近から鋸岳の稜線を振り返る
  • 山頂に向かう稜線から見る北岳
  • 仙丈ケ岳山頂とカール
  • 仙丈ケ岳山頂が近づいてきた
  • 山頂から雲海を見下ろす
  • コース概要

    一般コースですので、特段の危険箇所は無いと思います。
    ◆北沢峠〜六合目
    樹林帯の道。峠から二合目までは、稜線通しの登りと、峠の少し下からの緩やかな巻道が並走します。
    ◆六合目〜山頂
    森林限界を超えた大展望の道です
    ◆山頂〜仙丈小屋
    カールの淵に沿って下ります
    ◆仙丈小屋〜丹溪新道分岐
    カールの中を下り馬の背の上端に出ます
    ◆丹溪新道分岐〜五合目
    馬の背ヒュッテを経て藪沢まで下ると、いくつもの沢を横断しながら水平な巻道を行きます。細かな段差やアップダウンがあります。あとは来た道に合流です。

    ★仙丈ケ岳〜大仙丈ケ岳は、大仙丈ケ岳への登り口付近は両側が切れているので、高度感がありました。少々アルプスの岩稜気分が出ました。

    参考図書・地図
    アルペンガイド 北岳・甲斐駒・仙丈(山と渓谷社 1996年5月 改訂3刷)

    山頂への稜線から見る仙丈ケ岳
    その他のコース
    ・柏木登山口〜地蔵尾根〜仙丈ヶ岳 ・丹渓山荘跡〜馬の背〜仙丈ケ岳 ・仙塩尾根(縦走路)
    交通アクセス
    往き R20〜R152
    帰り R152〜諏訪インターより中央道
    前日にゆっくり出発して、前夜のうちに仙流荘の駐車場に到着。
    登山者用駐車場料金:5日まで1000円で、出庫時支払い。
    当日朝、4時30分頃長〜い列に並んで切符を購入して、再び長〜い乗車の列に並び、臨時便の7台目くらいに乗車しました。それでも始発の時間(5:30)前で、6時20分には登山開始できました。
    並ぶ列は、乗り場に向かって左側が切符の列、右側が乗車の列でした。
    切符はキャッシュレスでも購入できます。
    公共交通機関のみ利用の場合、茅野駅〜仙流荘〜北沢峠
    詳細は、伊那市ホームページの中にあります。