高谷山

 高谷山 1842.1m
 山域:南アルプス

記録
 山行日2022年6月18日(土)
 ルート夜叉神峠登山口→夜叉神トンネル→桧尾峠→高谷山→夜叉神峠→夜叉神峠登山口
 コースタイム1024 夜叉神峠登山口→1031 夜叉神トンネル→1110/22 桧尾峠→1152/1208 高谷山→1222 夜叉神峠→1225/38 夜叉神峠小屋→1310 夜叉神峠登山口
 天候曇り

夏も近づくと、高い山の雰囲気を味わいたくなります。ブランクも長いので急には無理ですが、近寄りたいなと思って夜叉神峠に行くことを思いつきました。ネットで調べたら、隣の高谷山と、桧尾峠経由で周回コースが取れることが判りましたので、これは面白そうとトライしてみた訳です。ネットでの情報収集はほんとに便利になりました。

夜叉神峠登山口に車を停めて、ゲートから入ろうとすると、管理人の人に呼び止められました。トンネルまでという事で説明すると、絶対トンネルより向こうに行かないように、と念押しされて通してもらいます。そして、車道をのんびり歩いていくとすぐにトンネル入り口に着きます。トンネルの向こうからヘッドライトの灯が近づいてきて、作業用トラックがやってきました。
さて、桧尾峠への登山道はトンネルのすぐ脇から始まります。低くても、久々に南アルプスの一角を歩くということで楽しみです。道はすぐに急登になり、あまりウォーミングアップの中で、これはちょっと堪えました。左に大きなガレ場を見て、つかず離れずの登りです。そして、ガレ場の上端近くまでやってきて、やっとガレ場のトラバース。ちょっと高度感はありますが、道はしっかりしていました。ガレ場を抜けると山腹のトラバースのような道に入り、一気に傾斜が緩くなります。極端な登山道です。この道は、整備されてから時間が経っているようで、橋や梯子、階段などが整備されているものの、古びていて崩壊も時々見受けられます。そうこうしているうちに、峠らしい雰囲気の場所が見えてくると、桧尾峠に到着しました。深い森の中の峠で雰囲気が良く、桃の木温泉などへの道が分かれ.古い道標もあります。最初の急登のためか、疲れ気味だったので、ゆっくり休憩しました。
桧尾峠から高谷山までは、200mの登りです。といっても早くも今日最後の登りになってしまいます。急登の後、少し下ってヤセ尾根を渡るということを、50m登るごとに繰り返すという感じでした。そして、高度的にも最後の登りだなという、広くなった尾根を登りきると.広いながらも静かな高谷山の山頂です。周囲は思いのほか木が茂っていて、展望はありませんでした。
少し休憩して、夜叉神峠へと下ります。道は今までとは見違えるように良くなって.樹林の中の緩やかな下りとなりました。カラマツ林や、原生林を見ながらの下りで、こちら側から登ると、相当楽だろうと思います。しかし、逆に高谷山の向こうの下りが、足場の悪い急坂となるので、今回のルートが正解だと思いました。道は、あっという間に平坦になって夜叉神峠に着きます。木々の上に南アルプスの山々の頂が見えていますが、展望を求めて夜叉神峠小屋の広場に上がっていきます。
夜叉神峠は、白峰三山の大展望台です。高曇りではありますが、山々ははっきりと見えていました。山頂付近にはまだ雪が残っていて、雪型がはっきりと見えています。青空が無いのが唯一残念なところです。正面になるのが農鳥岳と間ノ岳ですが、農鳥岳はまだ登っていないので、いずれ行ってみたいなと思います。広場の片隅で座っていると、鳳凰の方から下ってくる人がちらほらと。こちらは超ミニコースのハイキングなので、挨拶にもちょっと気後れしてしまいます。
夜叉神峠からの下りは超級の快適な登山道なので、なんの心配もなく一気に下りました。登山口に降り立った頃にな、だいぶ雲が降りてきた感じでした。今夜の予報は雨なのでした。

行きかえりにかかる時間の割に、歩く時間の少ないコースで、朝ゆっくり出てきたにも係わらず、渋滞が始まる前に帰っていくという、ある意味不経済な登山です。とはいっても、メジャーな名前の夜叉神峠に行ったことは満足度が高かったのでした。そして、もちろんここに行ったということは、次回以降の山への意欲を掻き立てるという事なのですね。頑張りましょう。

本文中の写真

  • 森の中の桧尾峠
  • 静かな高谷山山頂

  • 参考図書・地図
    アルペンガイド 北岳・甲斐駒・仙丈(1996年5月改訂3刷)
    エアリアマップ 甲斐駒・北岳(1995年版)

    夜叉神峠の風景
    その他のコース
    桃ノ木温泉から桧尾峠
    交通機関
    甲府駅から夜叉神峠登山口までバスがあります。 山梨交通