四阿山

 四阿山 2354m 根子岳 2207m 中四阿 2106m
 小四阿 1917.6m
 山域:上信

記録
 山行日1999年9月12日(日)
 ルート牧場管理事務所→根子岳→四阿山→牧場管理事務所
 コースタイム0525 牧場管理事務所 → 0700/0715 根子岳 → 0715/0900 四阿山 → 1110 牧場管理事務所
 天候曇りのち晴れ

志賀・草津の一帯は、その火山性の激しい生成過程とは裏腹に、優しい面もちの山が多い。四阿山もその様な山の一つで、牧場から眺める風景は実にのんびりとしていた。

夜のうちに菅平の牧場管理事務所前の駐車場に入り、車中で仮眠する。朝起きると周囲の雰囲気が暗く、天気予報に反して、雲が低くたれ込めているようである。期待に反し残念と思いながら、準備を整え、根子岳を目指す。遠望のきかない中、牛に見守られながら登る道は、根子岳まで標高差600m。緩やかな高原状で、傾斜もほぼ一定である。やがて明るい低木の間の道になるが、雲の中に完全に入ってしまい、展望は全く無い。視界が広がれば明るく楽しい道だろう。高度を上げると「至 根子岳」という標柱が20mくらいの短い間隔で立つようになり、やがて傾斜が緩んで山頂に出た。真ん中に石の祠があり、展望が広がるはずの山頂は霧は重く、さらに暗く風も強くなってきて肌寒く、長居は無用と先を急いだ。
四阿山までは登り下りともそこそこ標高差がある。根子岳の先は右が切れ落ちた断崖になっており、岩の多い肩状を行く。はがれやすそうな柱状の石が並ぶ、面白い光景がある。道はやがて一面の笹の緩やかな斜面を下降するようになり、緑の中に青いリンドウが点々と咲いて素晴らしい風景である。青空となって、花が開けば楽園だろう。惜しい。鞍部からは、少し緩やかに笹の斜面を登ったあと、樹林の中の急登となる。途中で右側に開けた露岩のあるあたりで一息つき、山頂部の肩には、そこから少しの急登でたどり着いた。一転して緩やかな広々とした稜線となって、すぐに中四阿への道を分ける。緩やかにアップダウンしながら頂稜を行くと、鳥居峠からの道をあわせ、最後の急登を楽しみながら登ると、山頂部に着いた。まず手前の祠があってトマノ耳、その先のもう一つの祠がオキノ耳というらしい。その後ろが最高点である。そして、とりあえず三角点のある北峰を往復した。こちらはなんの変哲もない肩に静かに三角点があるだけで、わざわざ訪ねる人も少ないようだった。空は予報通りだんだん明るくなり、かすかに青空も出てきた。少し笹の斜面も見渡せるようになって来て、そしてだんだん心も晴れてくる。

分岐まで戻って中四阿への道を下る。車での周回コースとしてよく利用されているようであり、歩いてみるとなかなかいい道だった。分岐から緩やかに下ったあと、少しの間、樹林を抜けると一面にリンドウの咲く明るい野原にでる。花が開いていないのが大変残念である。その野原からは、中四阿や小四阿の小さなピークが見え、さらに先には菅平の牧場やスキー場がなだらかな起伏を見せている。展望はかなり回復し、全面的に晴れるのも時間の問題である。リンドウを見ながら、気持ちのいい中四阿や小四阿のピークを越えていくと、あとはなだらかな下りとなりシラカバの樹林帯に入っていく。途中たくさんの人とすれ違った。この道を登りにとる人も、かなり多いようだ。樹林帯の中ではマツムシソウの花の一面に咲くところがあり、アサギマダラがたくさん乱舞していて美しい。
根子岳への尾根との間の小沢を渡ると、牧場の中に入り、やがて牧場の中の車道にでる。根子岳の方はもう雲はとれてしまったようである。車道を少し歩くと、朝出発した駐車場に出た。帰りに管理料として、1人200円を払うと、意外なことに写真入りの領収書を貰った。


参考図書・地図
ヤマケイアルペンガイド上信越の山(1994年9月第1刷)
25000図 四阿山
50000図 須坂

四阿山山頂の祠
その他のコース
・鳥居峠〜四阿山(途中2コース)
・菅平高原〜中尾根〜四阿山
・菅平スキー場〜根子岳
・バラギ湖〜茨木山〜四阿山
・パルコール嬬恋(野地平)〜四阿山
交通機関
上田駅より菅平高原行きバスが利用できます
詳細時刻は、上田バスをご参照ください。



Nifty FYAMA 投稿文

菅平からリンドウの四阿山

9月に入って最初の週は、遅い時間に電車に乗ったものの駅で大雨になったので歩くのをやめにしたのですが、はっきりしない天気の合間に四阿山に行ってきました。今回は久しぶりに車での山です。

【日 程】99年9月12日(日)
【目 的】懲りずに百名山ツアー
【天 候】曇りのち晴れ
【コース】0525 牧場管理事務所 → 0700/0715 根子岳 → 0715/0900 四阿山 →
     1110 牧場管理事務所
【山 名】根子岳 2207m・四阿山 2354m・中四阿 2106m・小四阿 1917m
【メンバー 】会社の友人と2人
【山 域】上信
【参考書】エアリアマップ 志賀高原・草津
     25000図 四阿山
     アルペンガイド 上信越の山
百名山ファンの友人に車で迎えに来てもらい、夜のうちに菅平の牧場管理事務所前の駐車場に入る。久しぶりの車−早朝発の登山である。朝起きると雰囲気が悪い。天気予報は晴れ時々曇りだったのだが、雲が低くたれ込めている。まあ、ここまできたからには仕方がないということで、準備をしてまずは根子岳の方向を目指した。
5〜6人のハイカーと前後して、曇りの遠望のきかない道を、両側から牛に見守られながら登っていく。管理事務所から根子岳まで標高差600m。この間は緩やかな高原状で、傾斜もほとんど一定である。牧場の中の道はやがて明るい低木の間の道になるが、だんだん雲の中に完全に入ってしまい、展望は無い。視界が広がれば楽しい道だろうと思う。高度を上げると「至 根子岳」という標柱が20m くらいの短い間隔で立つようになる。深い霧で1本先までしか見えない。やがて傾斜が緩んで山頂に出る。真ん中に石の祠があり、広い展望が広がるはずであるが、霧は重く、さらに暗く風も強くなってきて肌寒く、長居は無用と先を急いだ。
四阿山までは登り下りともそこそこ標高差がある。根子岳の先は右が切れ落ちた断崖になっている。しばらくは岩の多い肩状を行き、はがれやすそうな柱状の石が並んでいたりして、面白い光景である。道はやがて笹の緩やかな斜面を下降するようになる。緑の笹の中に青いリンドウが点々と咲いており素晴らしい風景である。これに青空となって、花が開けば楽園である。惜しい。
鞍部まで下り着くと、少し緩やかに笹の斜面を登ったあと、樹林の急登となる。鞍部からは260mの登りは、途中で右側に開けた露岩のあるあたりで一息ついたが、2300の肩までは、そこから少しの間、少し岩の出た急登を過ぎてたどり着いた。一転して緩やかな広々とした肩になり、すぐに帰りに辿る予定の中四阿への道を分ける。緩やかにアップダウンしながら頂稜を行きしばらくすると程なく鳥居峠への道標がある。分岐からは最後の急登になり、わずか50mを楽しみながら登ると、山頂部に着きまず手前の祠がある。トマノ耳というらしい。その先にもう一つの祠。こちらはオキノ耳らしい。その裏側が最高点である。そのまま進んで、とりあえず三角点のある北峰を往復した。こちらはなんの変哲もない肩に静かに三角点があるだけで、わざわざ訪ねる人も少ないようだった。山頂でしばらくいると、かなり明るくなってきて、かすかに青空も出てきた。少し笹の斜面も見渡せるようになって来て、だんだん心も晴れてくる。しばらく休んだあと、山頂にいる人たちに中四阿経由で下ると告げると、みんなそのつもりのようで、露払いお願いしますねと見送られた。そういえば、登りは朝露でグジャグジャなったのである。
分岐まで戻って中四阿への道を下る。どのガイドブックでも牧場から根子岳に行く道と、鳥居峠から四阿山に行く道が一般的で、この道はあまり一般的ではないようだが、車での最短周回コースとしてよく利用されているようであり、歩いてみるとなかなかいい道だった。
分岐から緩やかに下ったあと、少しの間の樹林を抜けると一面にリンドウの咲く明るい野原にでる。随分と明るくなっているが、まだ日が照りつけるまでには至っておらず、リンドウの花が開いていないのが大変残念である。その野原からは、中四阿や小四阿の小さなピークが見え、さらに先には菅平の牧場やスキー場がなだらかな起伏を見せている。展望はここまで回復し、全面的に晴れるのも時間の問題である。それほどの登りもなく、リンドウの花を見ながら、気持ちのいい中四阿や小四阿のピークを越えていくと、あとはなだらかな下りとなりシラカバの樹林帯に入っていく。途中たくさんの人とすれ違った。この道を登りにとる人も、かなり多いようだ。どんどん下っていくと、そろそろリンドウの花も開き始めた。樹林帯の中ではマツムシソウの花の一面に咲くところがあり、アサギマダラがたくさん乱舞していて美しい。
根子岳への尾根との間の小沢を渡ると、牧場の中に入り、やがて牧場の中の車道にでる。根子岳の方はもう雲はとれてしまったようである。車道を少し歩くと、朝出発した駐車場に出た。帰りに管理料として、1人200円を払うと、意外なことに写真入りの領収を貰った。



この後、時間が早いので草津白根山に行きました。湯釜はこのあたりを通る度にのぞいていたのですが、本白根山の方向へは行ってなかったので遊歩道を歩きました。どんどん天気になり、暑いくらいでした。
四阿山は高原で花の多い山で、また晴れた日に再訪したいなと思います。