志賀・草津というとスキーのメッカである。冬になると一気に都会となってしまうこの周辺は、夏も気持ちのいい高原として観光客を集めるところである。残念ながらスキーゲレンデの為に山肌が露出した部分が多く景観を損なっているが、清澄な高原の風の楽しいところだ。今回は団体登山の一員として、晩秋でオフシーズンの人のいない志賀の山に向かった。
東館山に登るゴンドラから見る山々は黄色く色づいているが、それも末期の紅葉でかなり枯葉も目立つ。東館山をスタートするが天候はすぐれず、すっきりと晴れ渡った高原は味わえなかった。遊歩道を少し下ったあとスキーゲレンデを登り樹林帯に入って最近降った雪の少し残る湿った道を登ると寺子屋山のピークに着く。ここはあまり展望はない。さらに稜線に向かって進み、赤石山との分岐となる金山沢ノ頭に到着する。いよいよここから稜線の縦走になる。
金山沢ノ頭から、岩菅山の直下にあたるノッキリまでは小ピークをいくつか超えていくが、気持ちの良い稜線の縦走である。展望は時折東に開け、穏やかな笹原の向こうに野反湖周辺の優しい山並みが眺められ楽しい気分にさせてくれる。ピークは各々忠実に超えていくが大きな登降は無くあまり苦にならない。曇ってはいるが少し明るくなっており爽快な気分だ。いくつかのピークを超えて前方に岩菅山が大きく見えてくる様になると、道は下ってノッキリに到着した。ノッキリから岩菅山までは2000m級の山らしい爽快な急登となる。一歩一歩踏みしめて登ると広い岩菅山の山頂である。
残念ながら、今にも降り出しそうな雲行きになって展望はなく、避難小屋に荷物を置いて裏岩菅山を往復した。この間も晴れていれば笹原の展望の良い散歩道になりそうだ。裏岩菅山も遮るもののない山頂であるが、この日はガスに覆われてしまい残念であった。道はさらに秋山郷へと続く。
往路を引き返しノッキリより一ノ瀬に向けて下る。階段も多く整備された道であり、下りのステップは歩きやすい。降りるにしたがって紅葉が充実してきて鮮やかであった。麓一帯は長野オリンピックに向けて整備が盛んである。
翌日朝外を見てみると、景観は一変し一面の雪景色となった。この雪で葉は落ちまた一歩冬の山に変わっていくことだろう。ゲレンデにも雪は降り積もり、今にもリフトが動き出しそうな光景である。雪の道路を草津に向かい山を降りると天候は一変して快晴となり、北の志賀の山に真っ黒にかかる雲を背景に浅間周辺は紅葉真っ盛りであった。
岩菅山周辺の稜線