奥工石山

 奥工石山 1515.8m(立川工石山、仁尾ヶ内山)
 山域:四国山地

記録
 山行日1997年12月27日(木)
 ルート工石山荘登山口→ユルギ岩→山頂(往復)
 コースタイム0635 登山口 → 0650 稜線ベンチ → 0705 水場 → 0720/0725 ユルギ岩 → 0730 山頂 → 0755 ベンチ → 0810 登山口
 天候

帰省したついでに、久ぶりに四国の山に登った。94年夏の剣山以来である。それもあとの予定があるため、9時前には下山するつもりで行程の短い奥工石山を目指した。

高知に到着した夜、分県登山ガイドを見ていた私は、すぐにでもどこかに登りたくなり、明日の所用の予定までに下山できるようなショートコースとして奥工石山を思い立った。天候は回復基調ではあるが微妙なところである。
市内から土佐山、本山経由で大豊インターの手前まで行き、川之江に通じる道を立川を目指す。立川からは仁尾ヶ内林道に入りしばらく走って工石橋を越えると完全にダートの道となった。奥工石山登山口の看板があったが、この登山口はガイドブックとは様子が違うのでパスし、しばらく走ると作業場を通過の後、小屋のある登山口に到着した。5時半頃の真っ暗な星空の時間だったので、車中で仮眠する。
6時半ころ少し白み始めたので冷気の中を出発した。しばらく樹林帯を緩やかに登っていくが、まだ暗いので足元が良く見えずよく躓く。どうも道があまり平坦では無いようだ。しばらくすると傾斜がどんどん急になり、稜線が見える様になるとガラガラの石の急登になる。稜線に出たところにはベンチもあり、目の前に立派で穏やかな山が見える。もう夜明けも近く朝日がさし込み初めている。但し、今立っている場所は青空があるのだが、目指す奥工石山の方は厚い雲に覆われていた。稜線は雰囲気のいい樹林にときどき岩も混じり、変化があって面白い道だ。時々岩が行く手を遮り、その度に巻いて上がっていく。岩は石灰質のようだが、いろいろと変化を受けている様で大理石みたいな感じのもある。しばらく行くと行く手を大きな岩が塞いでいる。頂上直下のユルギ岩である。しかし、すでに雲の中に入っており、霧に霞んでしまっている。ユルギ岩に立つと大展望が広がるはずが、濃い乳白色の中で何も見えない。非常に残念だ。5分ほどいると一瞬少し薄くなって、朝日でほんのり霧が全体的にオレンジ色に染まるという瞬間があったが、すぐ閉ざされてしまった。残念だが、今度は展望のある時に来てみたい。
頂上を往復する。途中に北登山口の道標がある。結構薮が濃そうな感じがするが、来るとき見送った登山口にでるのだろうか?頂上までの道は笹が覆っており、昨日の雨をたっぷり含んでいて、ズボンがびっしょり濡れてしまい閉口した。山頂は一等三角点があり、仁尾ヶ内山という看板もあった。そういう呼び名もあるのだろうか。下山は往路を戻った。そして、車で立川に戻っていったが、立川に着いた9時ころには嶺北の山々はすでに雲一つ無い青空となり、これからこの晴天が3日続くこととなったのである。


参考図書・地図
分県ガイド 高知県の山(1997年7月2刷)
25000図 佐々連尾山
50000図 伊予三島

濃霧の中のユルギ岩頂上
その他のコース
竜王峠〜奥区石山(竜王峠は白髪山の登山口もあります)
交通機関
マイカー利用となります。
山麓の仁尾ヶ内までは大杉駅からバスがありますが、林道歩きが大変長くなります。
大豊町(町営バス)


Nifty FYAMA 投稿文

奥工石山にちょっと【四国】

久ぶりに四国の山に登りました。昨年の頂上まで車で行った梶ヶ森を別とすれば、94年夏の剣山以来になります。今回は、所用があって高知に帰っていたのですが29日月曜日をフリーにしていたので、もともとどっかに登るつもりではあったものの、やはりちょっと久々に寸暇を惜しんで小手調べということで行程の短い奥工石山に登ってみました。

【日 程】97年12月27日(土)
【目 的】奥工石山(立川工石山)
【天 候】霧
【コース】0635 登山口 → 0650 稜線ベンチ → 0705 水場 →
     0720/0725 ユルギ岩 → 0730 山頂 → 0755 ベンチ → 0810 登山口
【山 名】奥工石山 1516m
【メンバー 】単独
【山 域】四国
【参考書】分県登山ガイド 高知県の山
1.登山口へ

金曜日に会社から直行して高知に到着した夜、月曜日に登る山を探すために分県登山ガイドを見ていた私は、別に明日だって登れるではないか?と思う様になった。27日は10時頃に安芸に行く予定であったが8時過ぎに下山できるようなショートコースであれば、結構行けると考えたのである。天候は金曜日の雨が、土曜には回復して晴れる予定であったし、まずまずの様だ。ということで24時間営業の弁当屋で食べ物を買って、朝の3時過ぎに大豊を目指して出発した。
愛宕大通を北に向かい、正蓮寺から夜景を見る。ここの夜景はこの時間でも美しい。どんどん北上してかつ高度を上げて行くが、時折霧が出る様になった。と思うと星が見えたりする。霧が不安ではあるが晴れること期待したい。やがて工石山登山口を通過する。3年前に登ったのを思い出す。でも今回はもう1つの工石山(奥とか立川を頭に付けて区別される。)を目指している。再び谷に降りて本山を通り大豊インターの手前から川之江に通じる道を立川を目指して走っていく。立川からは仁尾ヶ内林道に入る。狭い林道をどんどん入っていくと、時折ダートになる。工石橋を越えると完全にダートの道となった。しばらく行くと奥工石山登山口のカンバンがあるが、この登山口はガイドブックとは様子が違うのでパスし、またしばらく走ると作業場を通過して、小屋のある登山口に到着した。道は広くなっているが、そんなに沢山の車は置けないだろう。着いたのは5時半頃であるが、あたりは真っ暗なので車中で仮眠する。

2.山行

6時半ころ少し白み始めたので冷気の中を車から出発した。しばらくは樹林帯を緩やかに登っていくが、まだ暗いので足元が良くみえず、なぜかよく躓く。どうも道があまり平坦では無いようだ。しばらくすると傾斜がどんどん急になってくる。山を歩くのは2ヶ月ぶりくらいなので、おまけに寝不足の朝一番の急登でなかなかこたえる。ガラガラの石の急登になるがその先には稜線が見えているが、疲れたのでゆっくり行く。
稜線に出たところにベンチがあった。でも昨日の雨で濡れていて座れない。もう夜明けが近く、オレンジ色の光がさし込み初めている。但しこの場所の上は青空があるのだが、目指す奥工石山の方は厚い雲に覆われておりいやな予感がする。ここから目の前に立派で穏やかな山が見えるが、地図を持っていないので名前が解らない。
稜線歩きに移るが、なかなか美しい道である。雰囲気のいい樹林にときどき岩も混じり、変化があって面白い。稜線はときどき岩に行く手を遮られ、その度に巻いて上がっていく。岩は石灰質のようだが、いろいろと変化を受けている様だ。大理石みたいな感じのもある。水場は全く枯れておりこれはすこしがっかりした。しばらく行くと行く手を大きな岩が塞いでいる。頂上直下のユルギ岩である。ただ霧に霞んでしまっている。ユルギ岩に立つと大展望が広がる。....はずが、濃い乳白色の中で何も見えない。非常に残念だ。5分ほどいると一瞬少し薄くなって、朝日でほんのり霧が全体的にオレンジ色に染まるという瞬間があったが、すぐ真っ白に閉ざされてしまった。残念だが、今度は展望のある時に来てみたい。
頂上を往復する。途中に北登山口の道標がある。結構薮が濃そうな感じがするが、来るとき見送った登山口にでるのだろうか?頂上までの道は笹が覆っており、昨日の雨をたっぷり含んでいて、ズボンがびっしょり濡れてしまい閉口した。この時期びしょぬれになるのは非常に冷たいのだ。山頂は一等三角点があり、仁尾ヶ内山というカンバンもあった。そういう呼び名もあるのだろうか。
下山は往路を戻ったが、濡れた石灰岩の道は運動靴で下ると良く滑った。暗くてよく解らなかった最初の登りは、岩混じりのそこそこの急登だった様だ。登山口には、立川工石山山荘があり、10畳ほどの板の間があり、結構快適そうである。車で立川に戻っていったが、立川に着いた9時ころには嶺北の山々はすでに雲一つ無い青空となり、これからこの晴天が3日続くこととなったのであった。



久ぶりの四国の山でした。行程は短いものですが、変化に富み樹林も美しい、楽しい道でした。展望が無かったのは残念でしたが、ユルギ岩の展望はきっといいことでしょう。四国百山の写真を見ても、なかなか良さそうな気がします。