冬の間全く運動らしいことをしなかったため、会社の健康指導で引っかかってしまい、ウォーキングを始めたところでした。桜の花の咲く良い季節となり、ウォーキング目的で歩いた桐生で、この周辺は確か低山が沢山紹介されていたことに思い当たりました。かつては、500mに満たない山ということで全く気にしていませんでしたが、今はまずこのくらいでないと難しいかも、と思うような状態なのでした。
足利市駅から行道山行きのバスに乗り終点まで。降りた場所は随分下の方のようで、車道を登って行きました。しばらく歩くと左に折れ駐車場があり、ここから山道の登りに入ります。駐車場からは浄因寺参拝のために、小さなトロッコを動かしているようです。
石段の道を登って行くと、浄因寺の山門を潜り境内に入りました。さらに登って見晴らしの良いところから振り返ると、古い絵に出てきたような清心亭の風景が見られました。すでに下に見えているので、近くで見損なったと思いましたが、ここから眺めているたけでも面白い風景だと思いました。
道は山の中に入り高度を上げて行きます。寝釈迦の標識に導かれて登った岩の上に沢山の小さな石造がありました。寝釈迦はどこだろうと思って探し回りましたが、それは思ったより小さく、他の石造の同じサイズで石造の中にありました。もっと大きな特別なものと想像していたので、虚をつかれた感じですが、これはこれでいい雰囲気でした。
冬枯れの気持ちのいい登山道を行き、主稜線に出て左に折れます。緩やかに登ると三角点のある石尊山展望台で、遠くの雪を被った山も良く見えます。さらに稜線を行くと、大岩山の山頂に着きました。剣ヶ峰頂上とも書かれていました。そして一気に下ったところで車道に出ました。ここには駐車場があり、駐車場の反対側からさらに下る道が続いていました。
ここで一旦主稜線と別れて車道を毘沙門天の方に向います。しばらく下り、道の脇が広場になっているところの手前から毘沙門天の方に下りていきました。立派なお堂があり、それを眺めたあと、山門へと階段を下っていきますが、逆から入っているので、手順が逆で裏口入学のような感じです。
再び車道に出て緩やかに下っていきます。稜線の道を合わせ、しばらくすると再び登山道が山の中に分岐していきます。これを登りつめれば三角点のある274.4mのピークです。ここから両崖山までは、何度も小さなピークを越えていきます。道はきっちり稜線上につけられているので、意外に疲れます。途中振り返ると行道山方面の展望が良く見えるピークもあり、今までの行程を振り返ることができます。また、冬枯れの道は見通しが良く、いろいろな景色も楽しめますので、低山ながらなかなか充実したコースです。
両崖山はかつて足利城と呼ばれた城跡とのことです。山頂にはかつての遺稿や石碑があり、鬱蒼とした雰囲気になっています。両崖山から下りると桜並木がありました。いまや満開で大変美しい風景です。ここから開けた尾根を眼下に足利の町を見ながらの下りになります。織姫公園から両崖山までは、町の人も結構気軽に登って来られているようです。明るい道を下っての織姫公園はやはり桜が満開で賑わっていました。
ここから織姫神社に下る予定が、間違えて長林寺に降りてしまいました。山裾を回り込んで行くと、織姫神社の入口に出ましたので、せっかくですから織姫神社に登り返しました。階段で二百数十段ありましたので、最後に結構疲れました。参拝の後再び階段を下って街中を歩き、渡良瀬川を渡って足利市駅に向いました。
帰路、登山口から駅までは再び長い山里の歩きになりますが、半分ほど過ぎた所で、幸運にも1台の自動車が停まり、乗せて貰いました。朝私が歩いて行くのを見ていたとのこと、地元に住んでいらっしゃる退職された東武鉄道の運転手さんで、大変ありがたく、いろいろとお話をしながら、新鹿沼まで送って貰いました。駅に着くと、ちょうど区間快速がホームに入ってきたところで、慌ててホームへと駆け込んだのでした。
少し軽く考えていた所もありましたが、距離も長くアップダウンも多いので結構疲れました。ただ、久しぶりでもあり、いい季節でもあり、健康増進という大命題もあるので、これからも続けていこうと思いました。日々のウィーキングと時々の週末登山で昔の体力を復活させたいものです。両毛線沿線にはまだまだいいコースがあるので、またの機会も楽しみにします。
本文中の写真
浄因寺の清心亭
両崖山手前の尾根から行道山を振り返る
両崖山直下の桜