朝から雨だったがそれほど強くはなく、一週間あけてしまうと、どうしてもどこか歩いてみたくなったので、ちょっとした低山散歩にでかけた。羽黒山は、鈴鹿国定公園の切手の題材になっているが、小学生のころ集めていたので、なんだか懐かしく、親しみのもてる山である。
羽黒山桜の季節は賑わう正法寺山荘跡への道と別れて、狭い道を走って行くとやがて鳥居の手前で車道は終わった。2台くらいとめられるスペースに車を置き、登山口と表札のある鳥居をくぐって山道に入る。樹下の暗い道を登って行けば小屋と鳥居のある広場に出る。どうやら羽黒神社らしく、そのまま鳥居をくぐって岩につけられた道をよじ登って行くと、岩穴の中にまつられている祠で行き詰まる。どうやらここに参拝するらしいのだが、この最後の登り降り木の根や岩角を足がかりに登る形になり、かなり厳しい。ちなみに、ここはその名の通り出羽三山の羽黒神社を招致したとのことである。
再び広場に降りて、小屋とは反対の方向に行けば赤テープがあり、ちょっと心細い感じで山の中に分け入っていく。やがてはっきりした道に合流して、岩がちな登りとなる。羽黒山は遠くから見ると山肌からたくさんの岩塔が飛び出たような、面白い景色を見せているが、羽黒神社の岩もふくめて時々現れる岩肌は、それらのうちのひとつなのだろう。尾根状の所に出てT字路になり、右は頂上、左は展望台とあるので、まず展望台に行ってみる。程なく岩の頂上のような所に出て展望が広がる。羽黒山からニョキニョキでている岩塔が面白い。頂上への道に戻り、再び登っていく。登り着いたところから、左に折れて稜線上をしばらく行ったところが山頂であった。4等三角点がある狭い広場である。
注意:山頂から東海自然歩道に合流するまでの間は、低山とはいえ一部岩場の危険個所がありますので、ご注意ください。 |
今度は広く整備された道を筆捨山へと進む。少しの間樹林の中を行き、雨で滑りやすい階段のある下りを、一旦大きく下って登り返す。下っているうちに正面の筆捨山がどんどん高くなる。登り返しは階段の直登で結構厳しい。登り着いた山頂は特に展望は無く、各自持ち寄った山名標が賑やかだった。再び来た道を下って登り返し、羽黒山への分岐を通過して、東海自然歩道を真っ直ぐ進む。しばらくは気持ちの良い尾根道が続き、やがて櫓を組んだ立派な展望台が出現する。その下にあずまやがあり、ここまで車道も登ってきている。さらに関の方に下ると僅かな下りで再び車道に出た。
関富士関富士は、隣の観音山と並ぶ、小さな円錐形の高まりである。もともと登る計画は無かったが、簡単に行けそうなので、帰りに立ち寄った。降り立った車道を左折し、すぐ先の新池の分岐を関富士コースの道標に沿って左に行く。少し行くと、道路脇が広くなっており、特に道標類は無いが、関富士への登り口が有りそうな雰囲気だったので、奧へ入ってみると、テープが見つかった。頂上までは急登だが、はっきした踏み跡が続いており、問題なく四等三角点のある、山頂に立つことができる。途中羽黒山の展望が開ける箇所がある。山頂の展望は南側のみである。筆捨山のあたりから、少し青い空が見えてきたなと思っていたところ、なんと晴れて陽が射してきた。西からの風が強くなってきたので、きっと低気圧は東に去ってしまったのだろう。今日はずっと雨だと思っていたので、予想外の喜びだった。再び車道に戻り、時々開ける羽黒山の奇景を楽しみつつ車道を下っていく。橋を渡って左に折れると、行きに車で通った道で、正法寺山荘跡への分岐を直進し、羽黒山の登山口に到着。約3時間の低山徘徊であった。
関富士コースの車道からの羽黒山