能登ヶ峰

759.7m

山域:鈴鹿
2000.7.8


能登ヶ峰は滋賀県側にあり、宮指路岳あたりから派生する尾根の末端あたりで、ひときわ高く盛り上がった山である。台風の通過後、高い稜線に立つと強風が残るかなと考え、里に近いこの山頂を目指してみることとした。確か草原があるという記憶が頭の片隅にあったのだが....

鰔川に添った未舗装の林道へ入ると、すぐに川から離れて山の中へと登っていく。行けるところまでと車を走らせると、どうにか林道の終点まで行くことができた。小道を少し進むと、小さな流れを渡って水平にはっきりした踏み跡があり、これを辿ると植林地を囲むフェンスに当たって進めなくなってしまった。再び流れのあたりまで戻って、入り口から最初に越える小尾根を見上げると木に紫テープがあり、かなりの急斜面の様子であるが、これを辿ってみることにした。道型がある訳ではなく、滑る足元を我慢して、木をつかんで体をなんとか持ち上げて行く。適当な間隔でついているテープを辿り、しばらくは這い上がっていった。

急斜面を登り詰めると尾根が曲がって、幾分傾斜も緩やかになり、普通の急登になった。林床の枯れ枝を踏んで植林地の中を進む。やがて、はっきりした稜線上の緩やかな斜面になり、いくらかアップダウンをするようになった。最後に高みに向けてゆっくり登っていけば、暗い植林地の中に三角点があり、小さな能登ヶ峰の標識がかけてあった。何の変哲のもない山頂で、何かで読んだ草原はどこにあるのだろうか?と山頂周辺を歩き回ってみたが、少し進んでも植林地が続くばかり。ちゃんと調べてからくれば良かったと後悔しつつ、来た道を下ることにした。山頂付近に広がった地面を覆う林床の緑が、絨毯のようで美しかったのが印象的だった。

わずか登り1時間下り30分の行程での小さな山から帰って、書籍やインターネットを調べてみると、どうやら北の方に尾根を下ったところに、獣道が縦横に交錯する笹の草原があるようだ。そして、登り口にしても随分手前に歩きやすい道があるらしく、今回は残念だったが、今度こそは草原を目指して、是非もう一度訪ねてみたい。



記録

日 程

2000年7月8日(土)

天 候

曇り

コース

1100 林道終点 → 1200/20 能登ヶ峰 → 1250 林道終点

山頂付近の緑の林床


参考図書・地図 その他のコース
エアリアマップ 御在所・鎌ヶ岳
鈴鹿源流 (山人舎) 25000図 土山 伊船
50000図 亀山
鈴鹿の山風にコースの様子が詳しく載っています。
鈴鹿源流によると、黒滝からも登れるようです。
バス
未調査