御池岳

 御池岳 1247m 鈴北岳 1182m

山域:鈴鹿
2000.4.23


どうも御池岳に登ったことがないと、自分自身居心地が悪い。誰かに白状すると、「ええっ!登ってなかったのぉ!」と言われそうである。ついでに白状すれば、今もって霊仙は登っていない。ひとえに四日市から少し遠いという理由だけなのであるが....

コグルミ谷の登山口は車でごったがえしていた。おまけになんと観光バスが2台。わわわ..こりゃどういうことになるのだろう。幸い着くのが遅く、かえって時間差ができて良かったかもしれない。兎にも角にもたいそうな人気の山らしい。
あわてる旅でもなく、意識してゆっくり登る。よく踏まれた道は歩きやすく、嬉しいことに最後まで急登というものがほとんど無かった。石灰岩がゴロゴロしたコグルミ谷を下に見ながら進み、タテ谷分岐を過ぎるといつしか沢の中を歩く。大穴があいたというところは塞がっていたが、下は鍾乳洞みたいになっているのだろうか?やがて沢から離れ、右岸の尾根をトラバースしたあと、緩やかに登れば天ヶ平。ゆったりした登りで、殆ど息も乱れず快適な道だった。
休んでいる人に聞くとやはり山頂はすごい人出らしい。再び緩やかな道で一つ尾根を越えれば真ノ谷からの道に合流する。雪解けの直後で、だんだんとドロドロした道になる。ちなみにこの区間すれ違ったのは4〜50人、追い越したのは10人以上。
真ノ谷から丸山への登りはまだ雪が多少残っていた。前半は中途半端に残っているので、道がドロンコでよく滑る。道の脇にはバイケイソウの芽が出ているが、御池はまだ花の季節にはならず、まだ雪どけ直後の冬枯れである。道がやっと雪に埋まって歩きやすくなったと思ったら丸山直下で、山頂を見ると人でごった返しており、恐れをなしてボタンブチに向かう。このあたりはオオイタヤメイゲツの純林の雰囲気のいい森の中で、地面はバイケイソウ(の芽)に覆われる。やがて開放的な笹の草原となり、笹の中に潜って緩やかに下ってボタンブチへ。道は水びたしのところもあり、往生した。
ボタンブチには誰もいず、雄大な展望を楽しんだ。御池のゆったりとした笹原が青空の下で美しい。そして、南へは鈴鹿の稜線が果てしなく広がる。最高の場所である。しばらく楽しんで丸山に戻り、冬枯れの林の中をさらに池ノ平へと下る。真ノ谷からの道と合流すると、鈴北岳までは素晴らしい景観が連続する。真ノ池は片側少し雪に埋まった面白い状態。青空の下で、カレンフェルトの点在する平原の様子は素晴らしい。
ゆったりと鈴北岳の山頂に登りつくと、ここからだと本当に丸く見える丸山の眺めや、北の霊仙などの展望を楽しむ。あとは、鞍掛峠に下るのみ。途中の肩の様な場所から、鈴北岳を振り返り、名残を惜しんで樹林の急下降に入る。鞍掛峠からトンネルに下る道の脇は南面であたたかく、ここはスミレやたくさんの紫の花が咲いていた。御池岳周辺は、やっと春になりつつあるようだ。



記録

日 程

2000年4月23日(日)

天 候

晴れ

コース

1045 コグルミ谷登山口 → 1100 タテ谷分岐 → 1130/40 天ヶ平 → 1200 真ノ谷 → 1220 山頂下 → 1235/50 ボタンブチ → 1310/15 丸山 → 1330 分岐(池ノ平) → 1350/1415 鈴北岳 → 1450 鞍掛峠 → 1505 トンネル入口 → 1520 登山口

池ノ平のカレンフェルト


参考図書・地図
エアリアマップ 霊仙・伊吹・藤原
分県ガイド 三重県の山
25000図 篠立
50000図 彦根東部