尾高山

533m

山域:鈴鹿
2000.10.9


福王山が三池岳の前衛であれば、尾高山は釈迦ヶ岳の前衛になる。福王山からの帰りに尾高高原のキャンプ場の近くを通ったところ、まだ歩き足らなかったのか、吸い寄せられるように尾高観音の駐車場に向かった。丁度ハイキングコース案内の看板があったので、眺めていたら、ザックを背負って尾高観音の方に歩き出していた。

尾高観音の参道は、一直線に伸びた桧の古木の並ぶ白砂の美しい道であった。こじんまりした境内の左奥に山道の入り口があり、今日2回目の山行開始である。この道は行者コースと言われるが、福王山とは対照的で、明るい雑木林の登りとなり、低山にも拘わらず、いかにも鈴鹿の山を歩いているという感じだ。少し登ると句碑があり、その先で展望が開ける。突端に赤いあずまやがあって、気持ちのいい展望である。ここからは福王山が良く見え、また尾高山は遥かに高い。
尾高山の稜線に出るには、正面に高く聳える斜面を越えていかねばならない。この部分は固定ロープのある急登となる。ここを過ぎれば傾斜は緩み、あとは雑木林の中のゆったりした登りが続く。期待以上に気持ちのいい道である。
樹林の中から飛び出すように、見晴コースや長坂コースと合流した。ここからは稜線上の道になって、傾斜も緩み、雑木林の快適な登りである。やがて洗谷コースも合流して少し行くと、展望櫓のある山頂に立った。
山頂は東側が切り開かれ、広大な展望がある。今日は雲が低く垂れ込めているが、それでも伊勢湾に続く町並みが見渡せる。背後は以外と近くで釈迦ヶ岳の尾根が急峻に立っている。こちらの山は、遥かに大きい。尾高山の山頂は縦に長く、まだ別に高いところがあるかもしれないと思ってうろうろしてみたが、雑木林が密集しているばかりで、それらしいピークは他には見られなかった。
下山は、名前に惹かれて見晴しコースを歩いてみる。長坂コースは入り口から見ると、少し道が細いような雰囲気である。登ってきた行者コースを見送って、そのまま尾根を進む。しばらく行くと、左が刈り開かれてあり、「見晴し」と看板があった。そして、それを過ぎると植林地に入ってしまった。あとは、ただただ植林地を下るのみ。確かに見晴しという所はあるが、展望の稜線を行くという感じではない。やがて焼合林道に降り立ち、尾高高原キャンプ場付近で長坂コースと合流して、尾高観音の駐車場までは、30分の車道歩きであった。

本文中の写真(順に)

  • 尾高観音への参道の並木道
  • 山頂展望台


    記録

    日 程

    2000年10月9日(月)

    天 候

    曇り

    コース

    1240 尾高観音駐車場 → 1255 あずまや → 1315/20 3コース合流点→ 1325 洗谷コース合流 → 1330/50 尾高山展望台 → 1415 焼合林道 → 1445 駐車場

    あずまや付近から山頂を見上げる


    参考図書・地図 その他のコース
    エアリアマップ 御在所・鎌ヶ岳
    25000図 御在所山
    50000図 御在所山
    洗谷コース(尾高高原別荘地より、山頂手前に出る)
    行者コース(尾高観音より。紹介したコースでお勧め)
    長坂コース(尾高高原キャンプ場から。行者コースの終点で稜線に合流
    見晴コース(さらにキャンプ場の先の焼合林道から植林地を登るコース)
    バス
    菰野駅より福王山行きバス(三重交通)で、尾高口下車
    1時間に1本程度あり。
    時刻表・運行時期については、三重交通を参照下さい。