仙ヶ岳

961m
山域:鈴鹿
1999.12.25


仙ヶ岳は鈴鹿南部の名峰の一つであるが、登ったことが無く、すぐにでも行きたい候補の一つであったが、ちょうど会社の登山クラブの忘年山行が仙ヶ岳だったので、その日を心待ちにしていた。雨の天気予報にかかわらず、素晴らしい天気に恵まれた一日だった。

山麓の小岐須に着く頃にはすっかり晴れた暖かい日となり、期待に胸がふくらんだ。石大神の下の駐車場に着くと、正面に石灰岩の採掘現場がある。せっかくの石大神の岩頭も、横を鉱山に削られてしまっては、なんとなく居心地が悪そうである。駐車場から先は土砂崩れの為通行止めとなっており、約1時間林道を歩くこととなる。途中いくつかの登山口を過ぎ、小岐須谷を登って最後の広場から山の中に入っていった。
山道は仙ヶ谷に沿った植林と自然林の混じった道で、花崗岩の明るい沢を何度か渡り返しながら進んでいく。最初はさして傾斜もなく、流れに沿って奥へ入っていくと、まず仙鶏尾根の分岐がある。仙ヶ岳と野登山の鞍部に出る道らしいが、地図には記載されていない。さらに進むと、アライ谷との分岐があり、こちらは難路とある。まだまだ緩やかに沢に沿って登ると、今度は標識は無いが仙鶏尾根に登る踏み跡があり、これは仙ヶ岳の双耳峰の中間部に登る道のようだ。そしてここを過ぎると、やっと道は傾斜を増し、小社峠への本格的な登りとなった。
植林もある急坂の細道を詰めると、風の音が聞こえ、小社峠に出る。稜線に出ると一転して冷たい風で震え上がるが、冬枯れの雑木林越しに素晴らしい青空が広がっている。峠から仙ヶ岳はまだまだ上に見え、冬枯れの急坂を頑張っていく。どんどん高度を稼げば、正面はピラミダルな笹の山頂部が見え、振り返ると宮指路岳から入道ヶ岳さらに鎌ヶ岳から御在所山の展望が広がって気持ちが良く、今日の晴天に感謝する。登り着いた仙ヶ岳西峰は狭いが展望がいい山頂で、登ってくる時と同じ展望が広がった。そして南部の山や錫杖ヶ岳なども眺められた。
宴会は広い東峰で行うことにして、早速鞍部に下る。雑木林の中を登り着いた西峰は展望はそれほど良くないが、広く雰囲気のいい山頂で、南側にある、仙ノ石の奇観が楽しい。宴会はテントを張って、てんぷらと味噌味の鍋を楽しみ、賑やかな一時を過ごしたあと、帰路は忠実に往路を引き返した。仙ヶ岳から北への下りは思わず立ち止まって見とれてしまうほどの景色を楽しんだ。



記録

日 程

99年12月25日(土)

天 候

晴れ

コース

0915 石大神駐車場 → 0940 大石橋 → 1010 登山口 → 1025 アライ谷出合 → 1105 小社峠 → 1125 仙ヶ岳西峰 → 1140/1315 仙ヶ岳東峰 → 1330/35 東峰 → 1350 小社峠 → 1445 登山口 → 1535 駐車場

山頂から主稜線の鎌ヶ岳・御在所山方面の展望


参考図書・地図
ヤマケイアルペンガイド 鈴鹿・美濃
エアリアマップ 御在所・鎌ヶ岳
50000図 亀山
25000図 伊船