塔ノ岳

 塔ノ岳 1490.9m 木ノ又大日 1396m 新大日
 行者岳 烏尾山 1136m 三ノ塔 1205.3m


山域:丹沢
2011.12.23


中国から帰ってもう半年以上がたちました。最後に山に行ったのは赴任する前の話。今ではすっかり興味も失せて、それ以上に体力も気力も著しく衰え、心身ともにとても歩けるという状態ではないな、という感じでした。そんな時、同僚に計画をされ、言われれば何事も断らない性格から、多少見栄もあって、「いいよ」と言ってしまい、かなり不安を抱えながらも丹沢の、かの有名な大倉尾根に向かいました。

大倉尾根は、「階段が多い」「ひたすら長い」などの、いろいろな噂から、今までは下りに一部分だけ使ったことしかなく、努めて敬遠してきたため、全部歩き通すのは今回が初めてです。でも、よく考えれば、ひたすら登るということ自体は、別の楽しみでもあり、嫌いではないので、多少期待感はあります。バス停ではさすがメジャーな登山口ということで、登山カード受付の人が並ぶという、なんだか北アルプス並みの歓待を受け、朝の冷気の中を出発しました。
少しの車道歩きで登山道へ。最初は植林の中の緩やかな登りでスタートしました。しばらくして道が二手に分かれるところでは左へ。左へはいろいろな案内の看板が多く、少しでもハイカーを多く導こうとしているようです。そして、大倉高原山の家の前で最初の休憩をとりました。
出発すると、すぐに別れた道と合流し、少し平坦な道を過ぎるとだんだん登りがきつくなってきますが、さすがにまだまだ余裕です。頑張って登って、駒止茶屋の前で休んでいると雪が少し舞い始めました。駅に着いた時はすっかり晴れ渡っていただけに、ちょっと想定外でした。
駒止茶屋からは本格的な階段や岩混じりの登りが断続的に続くようになります。堀山の家を過ぎると、さらに急登が連続するようになり、息も切れやがて、久しぶりの山がいよいよ体に応え始めました。疲れたというより、筋肉が痛いという状況でした。一人だったら適当に休むところですが、今日は初心者も交えた4人。さすがに面子もあるのでそういうわけにもいかず、もくもくとただただ上を目指しました。
明るい急登を一歩一歩こなすと、休憩の人々で賑わう花立に到着、やっと我々も休憩です。ここまで来れば先がある程度見えてきます。という訳で、明るくなった尾根道を最後に気楽に一気に登りきろうとスタートしましたが、どうも気合が空回りでまたまた足腰が痛くなってきました。金冷しで鍋割山からの道が合流し、気分は近くでもなかなか着かない最後のひと頑張りを頑張って、やっと塔ノ岳頂上に到着。たしかになかなか達成感のある登りでした。山頂はそこそこ賑わっていますが、時々雪が舞っているように、気温はとても低く、着られるだけ着込んでの休憩でした。
下山は、まず表尾根を三ノ塔まで縦走します。見晴らしのいい、明るい尾根道を次々とピークを超えながらの楽しい道ですが、既に足にかなり痛みが伴っているので、だましだましの苦しい下りでもありました。行者岳あたりは岩場があり、ちょっと楽しかったりします。ただ、丹沢の尾根はどこも崩壊が多く、ここも時を経るごとにひどくなっているかもしれません。烏尾山の山頂に立つと、正面に見る三ノ塔の山頂部は雄大で、また塔ノ岳を振り返っても立派な尾根が一望できました。遠くに見える独立峰は何だ?と議論になりましたが、結局筑波山のようでした。曇り空の下ですが、スカイツリーも見えていました。
烏尾山から三ノ塔への登り返しは見た目ほどは大変では無く、頑張ってひと登りという感じです。広い山頂部から最後の展望を楽しんだあと、三ノ塔尾根を下りました。三ノ塔尾根は長い尾根で、かつほとんどが檜林の中の暗い道でした。実際はそこそこ歩きやすい道ですが、ここまで歩いてきた足は既に瀕死の状態で、さらに足を傷めないようにと、結構必死なのでした。牛首でやっと林道に出て、かなりホッとしました。これ以降、そのまま林道を下るか再び尾根に乗るかの選択になりますが、いままでの下りに打ちのめされた感じでしたので、迷わず林道を選択してしまいました。しかし、傾斜のある林道の下りは、それはそれで結構厳しいものがありましたが。
最後の林道は、いろいろな会話で気を紛らわしながらどんどん下り、ヘロヘロになりながら風の大橋を渡って、大倉バス停に戻ると、丁度バスの出発時刻でした。

バス停に着いてすぐバスに乗り込んだのですが、耐えられない位に体が痛く、電車に乗ってからも、新宿まではかなりきつかったのです。総武線に乗ってからは少し落ち着きました。
さて、これを機にかつてのデータを整理してみると、前回の登山がちょうど6年前の同じ日で、本当に久しぶりの山なのでした。関連していろいろと記録や地図を見ているうちに楽しみを少しづつ思い出してきた感じで、また精力的に出かけてみようかと思ったりしたのでした。


記録

日 程

2011年12月23日(金)

天 候

曇り時々雪

コース

0740 大倉バス停 → 1100/1130 塔ノ岳 → 烏尾山 → 1400 三ノ塔 → 牛首 → (林道経由) → 1610 大倉バス停

烏尾山より表尾根を振り返る


参考図書・地図 その他のコース
エアリアマップ 丹沢
アルペンガイド 丹沢(山と渓谷社)
25000図 青野原 大山
50000図 上野原 秦野
その他ヴァリエーションルートを含めいろいろなコースがとれます。
鍋割山方面からのコース、表尾根に登る多数の尾根ルート、沢ルートなど
必要に応じエアリアマップを参照願います。
バス
このコース周辺のバスとしては、
渋沢駅から大倉
 1時間に2、3本あり
秦野駅からヤビツ峠
 1時間に1本以下。あらかじめ調べてお出かけ下さい。
詳細時刻については、以下のホームページを参照願います。
 神奈川中央交通