高鈴山

 高鈴山 623.3m 御岩山 492m

山域:阿武隈
2003.01.05


2003年も明けて、正月休みは遠出することもなく、家族親類と過ごしていたわけですが、いよいよ最後の日、午後から時間が出来たので山へと向かいました。そういう時間なので長いコースはいけませんので、いつもの如く、ちょっとしたハイキングコースです。

関東平野も海沿いは良く晴れているのですが、冬型の厳しい日で水戸あたりまでくると、山からの雪雲が飛んできて、高速道路にも時折雪が舞ったりするようになりました。外は相当冷たい風が吹いているようです。
トンネルを抜けて日立中央ICから西に向かうと、本山トンネルの手前に日鉱記念館がありますが、今日は正月の休館日でした。日鉱記念館から坂道を少し戻ると、もとやま自然の村キャンプ場への入り口があります。あかざわ山荘を下に見ながら、舗装の無い車道をつづら折りに登って行きます。ここでも一瞬雪が舞いました。左手には神峰山が大きく見えていました。
キャンプ場に登り着いて、芝生のある広場を過ぎ下り気味に進んで、下から登って来る道と合流したあたりが、管理棟のようです。今は時節柄休業中なのか、誰もいないキャンプ場ですが、とても広く、良く整備されたキャンプ場で、両側にテントサイトの広がる真っ直ぐに延びた道を進んで行きます。西側向いて歩いているようで、まだ3時前ですが、低い冬の日は、西側の山にまさに落ちようとしていました。
キャンプ場の奥まで歩くと、高鈴山への道標があります。道はゲートの締まる林道へと続きます。標柱には大角矢林道(車道)とありますが、随分と荒れた林道で、人の歩く幅以外は藪の中に消えようとしていました。ゆったりとカーブしながら登るうちに、半分笹に覆われた林道の向こうに穏やかな稜線が見えて来ました。阿武隈の山々のさざ波のような稜線を思い出して、ちょっといい気分でした。
やがて今度はちゃんとした車道が登ってくる四辻に出ます。ここは助川への山道の分岐でもあります。ちょうど正面の車道からバイクが登ってきて、高鈴山の山頂の方に向かって行きました。ここから山頂まではコンクリートの道になります。周囲の木々の様子はきれいなのですが、道はいかにも殺風景なので、なんとなく足早になってしまいました。途中で30人くらいの団体さんとすれ違いました。向陽台への分岐を過ぎると、まもなく山頂です。
山頂は、いろんな鉄塔の類が林立し、いまもまさに工事中のようでした。一等三角点のある部分だけが取り残されたように小高い丘になって維持されていました。久慈の山々の展望が素晴らしく、あの特徴的な形は男体山なのかなぁ?などと考えながら眺めていました。しかし、太平洋等他の展望は概してことごとく人工的な構造物が視界に入ってしまい、今ひとつではありました。三角点も頂だけ出て、あとは埋まっていました。
分岐まで引き返して向陽台方面へと向かいます。ここからは今日初めてのまともな山道となります。そこそこにアップダウンしていく道ですが、高木の落葉樹は葉を落とし、その下で常緑樹が良く繁っていて、楽しい道です。玉だれの滝分岐を過ぎてしばらく行くと、見事なアセビのトンネルの中に入ります。クネクネと曲がる幹が林立する様はまさに壮観です。その先に御岩神社への道標があり、直進が向陽台となっていますが、御岩山の山頂も通りたいのでちょっと曲がってみます。岩のゴツゴツした藪っぽい道を辿っていくと、ピークのような所は何事もなく通過してしまうので、あれっ?と思いますが、御岩山の山頂は少し下った先で、大きな岩と小さな広場があり、岩の上からも久慈の山々が良く見えていました。
山頂から右に下る小道を少し進むと再びもとの道に合流しました。さあ後は下るだけと思ったのですが、意外とまだまだアップダウンが続きます。やがて道も広く平坦になると神峰山の標識とともに高鈴山登山口の立派な標柱と閉ざされたトンネルのあるところに出ました。どうやら旧道のトンネルのようです。右に折れる日立鉱山の道があったので少し入ってみましたが、どうやらこの道は違うようなので、神峰山に向かって登って行きます。そして急坂を登りきって、少し進むと、本山の標識がありました。本山に向かって下ると、先ほどの閉ざされたトンネルの反対側に出ます。こちらの方は、崩れてしまっておりトンネルがあったことも解らなくなっています。そしてこちらにはなぜか、神峰山登山口の標柱がありました。
あとは荒れた舗装路歩きです。この旧道は、入り口が閉まっているのでもう使われなくなっているようですが、1本だけ県道の標識が途中に残っていました。また、神峰山に登に来るとき、この道を歩くのかな?と思いながら旧道を歩いていきます。そして下りきったところが、日鉱記念館の正面で、短いハイキングが終わりました。

本文中の写真(順に)

  • 樹間から見た鉄塔の林立する山頂部
  • 山頂からの奥久慈の山々の展望


  • 記録

    日 程

    2003年1月5日(日)

    天 候

    晴れ時々曇り

    コース

    1415 日鉱記念館 → 1426 キャンプ場 → 1436 大角矢林道入口 → 1455 四辻 → 1510/15 高鈴山 → 1540 御岩山 → 1558/1605 旧道トンネル西側 → 1622 日鉱記念館

    三角点のある山頂の一角


    参考図書・地図 その他のコース
    阿武隈・奥久慈・八溝の山(随想舎)
    分県ガイド 茨城県の山(山と渓谷社)
    25000図 町屋
    50000図 日立
    助川海防城跡から尾根通しのコースがあり、日立駅へと歩くことができます。
    また、御岩山から御岩神社へと下るコースもあります。
    バス
    日立駅から、日立電鉄バス 東河内行きで、日鉱記念館下車
    時刻表は、日立電鉄バスを参照願います。