八瓶山・高田山

 八瓶山 344.5m 高田山 255.4m

山域:鶏足山塊
2003.3.23


もう朝の10時ではあるのですが、天気がいいのに、予定のない休日となってしまいました。もったいないし、なんとなく春の山里に行ってみたい気がして、気軽に登れそうな、七会村の八瓶山にでかけました。

1.八瓶山

千葉を11時頃の遅い出発でした。七会村を訪ねるのは昨年の鶏足山以来だと思いますが、ちょうど同じ様な季節であったのを覚えています。八瓶山への道は山間の田園の間を走る細道で、ポカポカといい気分です。登山口には立派な看板があり、近くの少し広くなったところに車を停めて出発しました。
登山口から見上げる八瓶山は、山頂部分のみに黒木の森があり、特徴的です。その山容から、八岐大蛇伝説があると言われていますが、小さなピラミダルな里山という感じです。山頂にのみ黒木があるのを見て、房総の御殿山を思い出しました。
標識に導かれて畦道を進むと、一軒の廃屋の前に出ます。そのまま左手に伸びる広い道に進みましたが、広い割には意外と踏まれていなさそうだなと思うと、少し先のシイタケ栽培をしているあたりで、道が無くなってしまいまいした。再度廃屋に戻ると、その横に一本の細道が奥の山へと上がっていっています。こちらは幅の狭い道ですが、しっかりと踏まれていて、いかにも山道という風情でした。
最初は緩やかで、篠竹の茂る狭い道でしたが、登るにつれて笹は後退し、雑木林の森となります。それほど大きな木が無いところ見ると、遠くない昔に一度伐採されたのかもしれません。一本調子に付けられた道なので、だんだんと傾斜をきつく感じるようになってきます。上に登るほど斜度が増しているようです。
少し道に岩も出てくるようになると、そろそろ山上の黒木の森が見えて来ました。もうかなりの急斜面になっているので、かなり足にきているのですが、そんな中で、道の上に一輪のスミレが咲いていました。これからも踏まれないようにと祈りつつ、よけて登っていきました。
やがて、檜の森に入るとわずかで山頂でした。山頂の下には祠があり、その上の台地には古い石碑があって、その前に八つの瓶が埋められています。八岐大蛇伝説にならったものでしょうか、まだ瓶は新しく最近埋められたもののようでした。蓋も開くようですが、何か変なものがでてきた困るのでやめておきました。
山頂は樹木に囲まれて展望は無く、僅かに眼下のゴルフ場と、登ってきたのとは反対側の雑木林から、木の間に先の稜線が見えている程度でした。少し休憩したあと、登ってきた急坂を注意して下っていきました。再び廃屋まで戻って八瓶山を見上げましたが、周囲の風景とともに、なんとなくいい雰囲気に思えました。

2.高田山

八瓶山だけで帰るのはもったいないので、ガイドブックに併せて紹介されている高田山を目指しました。この山は地図に記載がありませんが、八瓶山の近くにある、255.4mの一等三角点の山です。
広域農道であるビーフラインとの交差点に車を停め、未舗装の車道へと入っていきます。途中で山頂の電波塔が見えますが、あまり山頂らしくは見えません。車道沿いの林の中には、不法投棄と思われる粗大ゴミがたくさん捨てられ、ちょっと汚らしくなっています。
やがて稜線に出たところで、電波塔方面向かう道が分かれますが、こちらはゲートが締まっていました。ここから道はかなりきれいになって山頂へと向かっていきます。そして、電波塔に着くと、横の高台に踏み跡があり、これを辿れば雑木林の中に大きな一等三角点のある山頂でした。
帰りは元の道を戻りましたが、途中山中に地元の人が分け入っている姿がありました。 もう山菜の季節かもしれません。

山登りとしてはほんの僅かなもので、七会村の田園風景を楽しむドライブというほうがあたっているのかもしれません。まだ山の木々は冬枯れの状態ですが、麓はポカポカと暖かく、のんびりした風情を楽しんだ半日でした。いい季節になってきました。

本文中の写真

  • 篠竹を分ける登山道
  • 山頂に埋められた8つの瓶
  • 一等三角点のある高田山山頂



  • 記録

    日 程

    2003年3月23日(日)

    天 候

    晴れ時々曇り

    コース

    1343 登山口 → 1413/23 八瓶山 → 1440 登山口
    1505 ビーフロード → 1516 ゲート → 1523/28 高田山 → 1544 ビーフロード

    麓から仰ぐ八瓶山


    参考図書・地図 その他のコース
    分県ガイド 茨城県の山(山と渓谷社)
    阿武隈・奥久慈・八溝の山(随想舎)
    25000図 中飯 徳蔵
    50000図 真岡 水戸
    他には、特にこれといったコースは無いようです。
    バス
    笠間駅より岩下入口行き
    徳蔵郵便局前 下車。1日2便です。 時刻は、いばらき路線バス案内所を参照ください。