尉ヶ峰

433m

山域:遠州
2002.12.14


四日市からの帰りに、そのまま帰るのはもったいないと思い、高速道路から近い山を探しました。目についたのは尉ヶ峰ですが、上の駐車場まで行ってしまうとほとんど歩くところがなくなってしまうので、引佐峠から歩きました。整備された伸びやかな道での楽しい時間でした。

三ヶ日インターを降りてすぐに左折し、しばらく進んで引佐・細江方面に右折する。ミカン畑の中の道を登り詰めたところが引佐峠で、数台の駐車場所とトイレがあり、早速準備をして出発した。
峠から階段を登るとすぐにあずまやがあり、明るい展望で気持ちがよい。そして、少し進めば鉄塔のある切り開きに出る。ここはさらに開けており、浜名湖の眺めも清々しい。良く整備された落ち葉を踏む広々と続く道は、常緑樹も茂っていて緑多い街道となっている。途中で、左に大谷林道への小さな道標があったが、こちらはほとんど歩かれてはいないようであった。
ジグザグに急斜面につけられた階段など、いくつかの登りをこなすと、四等三角点のあるピークに出る。三角点があることは予期していなかったので、突然の出現に何となく楽しくなった。この三角点のあるピークを過ぎると、アップダウンを何度も繰り返すようになる。大きな下りも何度かあり、帰りを思いやる。そして右側が若い植林地となって開けている場所に出た。開ければ約束通り浜名湖が見えて、のんびりと明るい気分が続くのであった。
やがて、西気賀からの広い道が合流する。その後僅かな登りで車道の横切る広い駐車場に出た。ここには新しいトイレもあった。ここで、やっと尉ヶ峰山頂部全景を目の前に見ることができた。
車道からは鉄の階段を登ったあと、岩の出た登りとなる。再び広く緩やかな道になるあたりは、背後が開け、再び浜名湖が美しい。このあたりで、迂回路の道標があり、道が左手の森の中へと続いていた。
そのまま直進すると、獅子落しの急坂である。江戸時代の領主が狩りをしている時、驚いた獅子が転げ落ちたという岩場である。なるほど、険しい道が少しの間続いた。随分息がきれて、やっとピークに辿りついたが、山頂はまだ先であった。小さな鞍部に降りると迂回路が登ってきていた。そして、ここから一登りで山頂に出る。山頂にはあずまやがあり、10人くらいの人々が休んでいた。
尉ヶ峰は南側の展望が開けており、浜名湖全景を見渡すことができる。こうして見ると意外に入り江の多い湖だなぁということが解る。今まで歩いてきた尾根も浜名湖へと突き出し、先端から東名高速が対岸に渡っている。しばらく景色を楽しんでいるうちに、山頂にいた人々は下山してしまい、静かな山となっていた。
下山は、迂回路を辿る。樹林の中の暗い道だが、さすがに下りやすい。車道を横切ったあと、引佐峠までのアップダウンは、下りにあっては登り返しもいいアクセントで、木漏れ日に落ち葉が光る明るい道を、今日は小さいけど変化の多い、いい山だったと思いながら下っていったのだった。

2日続きの、東名高速沿いの低山でした。一生懸命登るという感じではありませんが、小春日和の冬の日など、のんびり歩いてみたいという山のようです。もちろんまだまだたくさんありそうなので、このあたりを通る時に、時間があればまた寄っていきたいと思いました。

本文中の写真(順に)

  • 木漏れ日のプロムナード
  • 駐車場からの尉ヶ峰山頂部
  • 山頂から浜名湖の引佐細江を見る


  • 記録

    日 程

    2002年12月14日(土)

    天 候

    晴れ時々曇り

    コース

    1155 引佐峠 → 1227 西気賀分岐 → 1231 上の駐車場 → 1245/1309 尉ヶ峰山頂 → 1320 西気賀分岐 → 引佐峠

    賑わう尉ヶ峰山頂


    参考図書・地図 その他のコース
    山と渓谷社アルペンガイド旧版 名古屋周辺ワンデイハイク
    25000図 三ヶ日
    50000図 浜松
    気賀駅・細江公園からのコース
    西気賀から稲荷神社を経るコース
    風越峠からのコースなどがあります。
    風越峠への道はさらに富幕山へと繋がります。
    また、本文のコースは引佐峠を越えてさらに寸座駅へと辿ることができます。
    バス
    天竜浜名湖鉄道の気賀・西気賀・寸座の各駅から徒歩で山頂に立つことができます。