九鬼山

 九鬼山 970m 馬立山 797m 御前山 730m
 神楽山 673.9m 沢井沢ノ頭

山域:前道志
2000.2.26


前道志の稜線は冬枯れの季節は明るく、気軽にハイキングの楽しめる山々である。何回か通ったので、すでに鈴ヶ音峠以東はトレイルが繋がっていたが、今回は残った区間のうち、猿橋駅から九鬼山までの稜線を楽しんだ。

猿橋駅はなんと橋の上の駅に変わっていた。駅の南の尾根を削って高台に造成された高原状の住宅地のためだろう。南口から車道を西に進むと20号線との交差点となり、そこからすぐ登って行くような形で大月市特有の道標が登山道の入り口を示していた。
最初は階段状の道を高度を上げた後、道路や住宅地と別れて森の中に入って行く。冬枯れの乾いた道は気分はいいが、今日は曇っているのが残念だ。尾根筋に出ると急な傾斜が連続し、息の切れる登りとなる。雑木林の多い道を緩急を繰り返しながら登っていくと、左右に顕著なピークが見えるようになり、やがて稜線上に登り着いた。左に少し登ったところが神楽山で、三角点とアンテナがあった。展望は北の方が開けており、黒岳や雁ヶ腹摺山が目を引く。その前の宮地山からセーメーバンあたりは、いつか冬枯れの時期に歩いてみたいと思っている山々だ。見たところ、今年はどうも雪が少なそうであった。
戻って再び急坂を辿ると御前山(岩)の下に出る。岩の上は素晴らしい展望で九鬼山までの稜線と、その隣りに白い富士山を見ることができた。青空がないのが残念であった。
馬立山への稜線を辿ると、程なく岩が立ちふさがる。左下を巻いている道もあるが、登るのであれば右からである。岩に立って御前岩を振り返ってみると、立派な急崖となっているのがわかった。そのまま右側の踏み跡を辿って巻き道に合流し、アップダウンを繰り返していく。沢井沢の頭の付近は西側が伐採されていて展望が良く、このあたりに菊花山への立派な道標もあった。
馬立山は立ちふさがるように現れる。急な登りは岩角をつかんでいく登りとなり、手足が稼働する。山頂は細長くそれほどの展望はない。馬立山から札金峠へはどんどん下る。神楽山から少しづつ貯めてきた標高を一気に精算するのは、なんとも口惜しい。下るにつれ、九鬼山が遥か大きくなり、札金峠に降り立った。ここは静かで雰囲気も良く、これからの登りに備えてゆっくり休憩した。

札金峠から緩やかになった道を行くと峠の下からの巻き道が合流してきた。ここからは道がぐんと良くなり、傾斜をさけてつけられた、ゆったりした尾根道となる。程なく紺場休場の広場を通過し、主稜から離れて、朝日小沢側に張り出す尾根へのトラバース道に入り、順調に高度を稼いでいく。尾根に乗ったところには、朝日小沢への分岐と、バスの時刻表があるが、ここからの道は細いようだ。山頂までは急登が続くが、先は見えているのでひたすら登るのみ。しっかりと登り切ったところは、北側が開けた広場の山頂であった。山頂は、中央に二等三角点があるほか、山梨百名山の柱があるのみで、石とか岩の類が全く無く、あまりにすっきりし過ぎたような印象を持った。山頂から少し進むと、展望の開ける箇所がり、休憩はこちらの方が良さそうである。ここからは、富士山が見えるハズだが、今日は残念ながらであった。
下山は杉山新道をとった。少し稜線を進んだあと、鈴ヶ音峠への細道と別れ、緩やかな尾根を辿る。弥生峠と表示のあるところから山腹をジグザグにくだる道となるが、一貫して歩きやすい。最後に小沢を渉って少し下ると車道に出、あとはのんびりと落合橋を渡って禾生駅へと向かった。



記録

日 程

2000年2月26日(土)

天 候

曇り

コース

0745 猿橋駅 → 0835/45 神楽山 → 0900 御前山 → 0937/45 馬立山 → 1010/20 札金峠 → 1042 紺場休場 → 1057/1105 朝日小沢分岐 → 1120/30 九鬼山 → 1145 弥生峠 → 1220 登山口 → 1235 禾生駅

九鬼山山頂


参考図書・地図
エアリアマップ 高尾・陣馬
25000図 大月・都留
50000図 都留