今日はPM3時までに戻らなければならず、朝起きたのは7時。どうしようかと、悩みましたが、パラパラと本をめくっていくうちに、ここなら大丈夫そうと奈良倉山に決めました。展望の山らしいのですが、残念ながら展望はききませんでした。でも、春の花をずいぶん楽しむことができました。
奈良倉山への、もっとも簡単なアプローチは、松姫峠である。ここは国道139号が越えているが、今までここを目的としたことがなく、また急峻そうな道なので、渋滞の迂回路としても使ったことがないので、全く走るのは初めてであった。
行きは小菅側から登る。左手に三頭山が谷間を隔てて見える中をぐんぐんと登って行く。麓はすっかり新緑に染まっているが、登っていくとまだ緑はわずかである。ポツポツと満開のミツバツツジがあり、ひときわ鮮やかに目立っている。稜線直下を進むようになると、松姫峠に着いた。10台ほどの駐車スペースがあった。
松姫峠から、一般車進入禁止の林道へと進む。未舗装の道は幾分柔らかで歩きやすく、雑木林の中でゆったりとしている。林道歩きとはいえ、遊歩道歩きに近いような雰囲気だ。少し進むと、林道の周りにスミレの花が見えてくる。このあたりは、ナガバノスミレサイシンの群落のようだ。花を楽しみながらの、のんびりした道である。
1321のピークを巻くあたりで、一株だけエイザンスミレを見つけた。なんとも優雅な雰囲気を持った花だ。道は一旦鞍部に降りて奈良倉山へと向かう。少し登ると奈良倉山の山頂が見え、道が大きく回り込んでいくのが見える。このあたりはまだ植林が低く、展望がいいところだ。
下り気味に少し行ったところで、左に山頂への標識がある。ここで林道から離れて尾根に乗り、雑木林と植林の間の道を登って行く。今日はここだけが僅かながらの山道だ。ゆっくり登っていくと、左手の雑木林の中に、一際大きい可憐な花を見つけた。カタクリの花だ。斜面に足を踏み入れると、斜面一帯にポツポツとカタクリが見られる。今年初めて見るカタクリに、とても嬉しくなったのであった。
山頂は三角点がある静かな場所で、サクラの花が咲いていた。マメザクラだろうか?ここで、鶴峠から来た人と、長作から来た人の話に加わる。鶴峠から来るとカタクリの群落を通るらしい。踏んでしまいそうになるくらい咲いていたとのこと。この山は隠れたカタクリの名所なのかもしれない。
山頂から西側に少し降りると、若い植林地の一角を切り開いた場所があり、大きな展望がある。本来ならここは富士山が展望できるはずである。しかし、今日は残念ながら雲が多く、見えているのは大菩薩の稜線だ。北の大菩薩嶺は山頂が雲に隠れているが、小金沢山あたりからは雲からでている。正面には雁ヶ腹摺山が見える。先にここにいた人と一緒に同定をしたが、彼は雁ヶ腹摺山を「がんずり」と略していた。私はなんとなく「がんぱら」だと思っていた。ちょっと面白かった。
さて、時間に限りがあるので、今日はここまで。元の道を引き返して松姫峠まで戻る。行きに見たのと同じ花をもう一度楽しみながら歩いていった。
帰りは大月に下りました。よくもこんな急峻なところに車道を造ったなという感じです。下部はダム工事が進められており、斜面が要塞のようになっていました。今の時間は渋滞が無く、帰り着いたのはちょうど約束の3時。ギリギリセーフでした。
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ナガバノスミレサイシン | タチツボスミレ | ?スミレ | エイザンスミレ | カタクリ |
林道から奈良倉山山頂を見る
参考図書・地図 | その他のコース |
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エアリアマップ 奥多摩(昭文社) 中央線の山を歩く(新ハイキング社) 25000図 七保 50000図 丹波 |
松姫峠からのコース以外には、下記が考えられます。 1.鶴峠から 2.長作から 3.坪山からの縦走 但し、私有地内を通らせてもらう等のこともあり、一般的な整備された登山コースでは無いところもありますので、ご配慮をお願いします。 |