硫黄岳 横岳

 硫黄岳 2,760m 横岳 2,829m 三叉峰 2,825m
 山域:八ヶ岳

記録
 山行日1997年9月20日(土)
 ルート美濃戸→赤岳鉱泉→硫黄岳→横岳→赤岳展望荘→行者小屋→美濃戸
 コースタイム0605 美濃戸 → 0650 林道終点 → 0753/0805 赤岳鉱泉 → 0950/1005 硫黄岳 → 1022 硫黄岳山荘 → 1100/1115 横岳 → 1135 三叉峰 → 1220 地蔵尾根 → 1225/1320 赤岳展望荘 → 1400/1405 行者小屋 → 1525 美濃戸
 天候晴れ

赤岳に登って以来何度か再び八ヶ岳に行こうと考えたが、天気やその他いろいろあって実っていなかった。そこに会社のメンバーから有り難くも声がかかったので、これ幸いと3年ぶりに出かけることができた。

美濃戸に早朝2時ごろ到着する。すでに秋の夜、車の中がかなり寒くなり、用意も悪かったため良く眠れぬまま朝を迎えた。メンバーと合流し美濃戸から北沢に沿う林道を歩く。美しいカラマツ林と林床のコケを愛でつつ林道終点へ。山道に入り、水量の多く美しい北沢に沿って、爽快な気分でワイワイガヤガヤと登っていく。雲一つ無い青空のもとで気分は早く稜線に出たい!の一色なのだ。さして急登もないまま赤岳鉱泉へ。ちょうどいいウォーミングアップだった。
鉱泉から樹林の中のつづら折りの急坂を硫黄岳へとひたすらの登っていく。それでも時折頑張って雑談でもしながら元気を出して行けば、急登も楽しく早くも硫黄岳の稜線が近くに見えてきた。はやる気持ちを抑えながら、視界の開けた道を一歩一歩登って赤岩の頭に立つ。もちろん大きな歓声があがる。北・御岳・中央。グルッっとまわって綺麗に同定できる。槍穂の大キレットは離れて見てもホントに特徴がはっきりしている。そしてここから見えた山は全部登ろうなんて騒ぎながら硫黄岳の山頂に立った。
爆裂火口は大迫力。不思議な風景だ。そして横岳、赤岳、阿弥陀岳とこれまた迫力の屹立であった。年に一度こういう素晴らしく恵まれた日があるとすれば、それは今日かもしれない。まだまだ夏山の雰囲気がある素晴らしい風景を歩いていく。会う人との挨拶も「今日はいいですね」が付く。
硫黄岳山荘まで下り、緩やかな砂の道を登って横岳に向かう。道の脇にはコマクサの名残。紅葉がそろそろ始まっている雰囲気もある。岩場を少し登って、横岳の最高点の奥ノ院に立った。足元は結構切れており、下から見ると特徴的な大同心を見おろすのもまた面白い。三叉峰は巻いて通過したところで10mくらいの岩場がちょうど面白く登れそうだったので、みんなで登ると三叉峰の頂上に立った。ここからの赤岳の眺めはなかなか迫力があった。雰囲気のいろいろと変わる岩場を歩き続けているとだんだん足が疲れてくるが、展望荘が近くに見えてきているので、地蔵の頭はやりすごし、頑張って歩いて展望荘へ。見上げる赤岳の上りは急峻である。残念ながら、私はここで帰路につくことになっている。他のメンバーは引き続き頂上泊まりで赤岳に登っていくのだ。展望荘の食堂で別れて、各々反対側の出口から出て、私は地蔵尾根を下った。
地蔵尾根は以前急な登りだなあと思って歩いた記憶を辿りながら下っていった。すれ違う人も多く、結構息が切れている人が多い。「あとどのくらいですか」と聞かれるが、残念ながらいい返事はできないのだ。賑わう行者小屋を過ぎると傾斜もゆるみ歩きやすい下りになる。何となく懐かしい道を楽しみながら下っていく。以前下った時は突然の驟雨で渡渉に苦慮したが、今日は水があまり流れていない。長い下りにだんだん足に疲れがでてくるが、左岸に渡ると確かもうすぐだったなあと思うと間もなく、朝に出発した美濃戸に到着し、山荘でお茶を頂きながら、素晴らしい天気と仲間に恵まれた今日一日の山行を振り返った。


参考図書・地図
ヤマケイアルペンガイド 八ガ岳・北八ガ岳(1993年改定2刷)
エアリアマップ 八ヶ岳・蓼科(1994年版)
25000図 八ヶ岳西部 八ヶ岳東部
50000図 八ヶ岳

硫黄岳からの赤岳・横岳
その他のコース
・本沢鉱泉〜夏沢峠〜硫黄岳
・桜平〜オーレン小屋〜硫黄岳
・杣添尾根〜横岳
交通機関
茅野駅よりアルピコ交通「美濃戸口」行き終点下車
詳細時刻は、アルピコ交通をご参照ください。


Nifty FYAMA 投稿文

硫黄岳・横岳

会社の同僚の誘いにのって、八ヶ岳に行ってきました。久しぶりの八ヶ岳でしたが、年に一度体験できるかどうかという素晴らしい天候に恵まれて、展望を楽しんできました。

【日 程】97年9月20日(土)
【目 的】硫黄岳/横岳
【天 候】晴れ
【コース】0605 美濃戸 → 0650 林道終点 → 0753/0805 赤岳鉱泉 →
     0950/1005 硫黄岳 → 1022 硫黄岳山荘 → 1100/1115 横岳 →
     1135 三叉峰 → 1220 地蔵尾根 → 1225/1320 赤岳展望荘 →
     1400/1405 行者小屋 → 1525 美濃戸
【山 名】硫黄岳 2760m 横岳 2829m
【メンバー 】会社の同僚 計4名
【山 域】八ヶ岳
【参考書】昭文社エアリアマップ 八ヶ岳 蓼科
     ヤマケイアルペンガイド 八ヶ岳 北八ヶ岳

1.硫黄岳

会社の中でも回りに結構山が好きな人たちがいることが、最近わかってきて、その中の若手?集団でガヤガヤと八ヶ岳に登る企画ができたので同行させてもらった。他の3人は赤岳山頂泊で阿弥陀経由で下山なのだが、都合により私だけ日帰りとなった。
新宿〜調布の工事渋滞もあって、美濃戸に2時ごろ着、秋の夜、結構車の中が寒くなり、用意も悪かったため良く眠れぬまま朝を迎えた。
朝、メンバーと合流し美濃戸から北沢に沿う林道を歩く。ここはガヤガヤと雑談をしながら進んで林道終点へ。山道に入り、水量の多く美しい北沢に沿ってやはりワイワイと登っていく。今日は雲一つ無い青空で気分は早く稜線に出たい!一色なのだ。そしてさして急登もないまま赤岳鉱泉へ。ちょうどいいウォーミングアップだし、ワイワイ登っているので時間のたつのも早い。
ここからつづら折りの急坂となって硫黄岳になって登っていく。樹林の中のひたすらの登りだが、4〜50分たって疲れてきたころ、頑張って雑談を始めると、やっぱり元気がで、抜きつ抜かれつしているオジサン団体が休んでいると、「あれもう宴会ですかぁ〜」なんて適当に楽しみながら、あらもう硫黄岳の稜線が近くに見えてきた。そしてはやる気持ちを抑えながら最後頑張って登って赤岩の頭に立つ。
もちろん大きな歓声があがる。北・御岳・中央。グルッっとまわって綺麗に同定できる。槍の穂と大キレットは離れて見てもホントに特徴がはっきりしている。ここから見えた山は全部登ろうなんて騒ぎながら硫黄岳の山頂に立つ。
爆裂火口は大迫力。不思議な風景だ。そして横岳、赤岳、阿弥陀岳と迫力の屹立なのであった。年に一度こういう素晴らしく恵まれた日があるとすれば、それは今日かもしれない。昨年は鳳凰山で迎えたが、今年は八ヶ岳であった。まだまだ最高の夏山の雰囲気がある風景を歩いていく。会う人との挨拶も「今日はいいですね」が付く。

2.横岳

硫黄岳山荘まで下り、緩やかな砂の道を登って横岳に向かう。道の脇にはコマクサの名残。紅葉がそろそろ始まっている雰囲気はあるが、なんだか紅葉の前に枯れているような雰囲気がある。今年は紅葉はひょっとして今一つかもしれないなんて考える。
最後に岩場を少し登って、最高点の奥ノ院に立った。足元は結構切れている。三叉峰は巻いて通過したところで10mくらいの岩場がちょうど面白く登れそうだったので、みんなで登ると三叉峰に立った。ここからの赤岳はなかなか迫力があった。
雰囲気がいろいろと変わる岩場を歩き続けているとだんだん足が疲れてくる。でも展望荘が近くに見えてきているので、頑張って歩いて展望荘へ。見上げる赤岳の上りは急峻である。私はどこでエスケープしようか思案していたが、赤岳に登って文三郎を降りると暗くなりそうなので、ここで失礼することにする。展望荘の食堂で別れて、各々別の出口から出て私は地蔵尾根を下った。
地蔵尾根は以前急な登りだなあと思って歩いた記憶を辿りながら下っていった。すれ違う人が多く、結構息が切れている人が多い。「あとどのくらいですか」と聞かれるが、残念ながらいい返事はできないのだ。
賑わう行者小屋を過ぎると傾斜もゆるみ歩きやすい下りになる。何となく懐かしい道を楽しみながら下っていく。以前下った時は突然の驟雨で渡渉に苦慮したが、今日は水があまり流れていない。結構長い下りなのでだんだん足が疲れてくるが、最後に左岸に渡ると確かもうすぐだったなあと思いまもなく、朝に出発した美濃戸に着いて、山荘でお茶を頂き今日一日を振り返った。



素晴らしい天気と、仲間に恵まれて楽しい一日でした。下りにすれ違う人が多かったので、結構ゆっくり登って行者小屋や、展望荘で泊まる人が多い見たいです。展望がとても素晴らしかったことが印象的です。
帰路は八王子から環状線までの渋滞だったので、八王子で降りて横浜インターに向かいましたが、16号も渋滞して1時間半かかってしまいました。