天女山・美し森

 天女山 1,528.9m 美し森 1,542.5m
 山域:八ヶ岳

記録
 山行日1997年12月31日(日)
 ルート美し森駐車場→美し森→羽衣池→八ヶ岳牧場→天女山→美し森駐車場
 コースタイム1045 美し森駐車場 → 1055 美し森 → 1115 羽衣池 → 1130 林道 → 1155 牧場入口 → 1230/1240 牧場出口 → 1300/1320 天女山 → 1330 車道 → 1400 東沢大橋 → 1430 美し森駐車場
 天候快晴

例えば夏山シーズンに、赤岳や権現岳の通過点として登ることは別として、美し森から天女山へのコースをその為に歩きにくることは、私にとっては無いと思う。まだまだその季節であれば、他に行きたいところがたくさんあるからである。しかし大晦日に清里にいて、そう気軽に登れる山も無く、昨日降った雪は一気にあがっての快晴の天気で低山漫歩にはうってつけの条件でもあり、このコースを歩いてみることにした。

駐車場から美し森への遊歩道を歩き山頂につくと一気に展望が開ける。八ヶ岳はもちろんのこと、金峰山はまさに奥秩父の盟主でとても立派だ。山頂から羽衣池にむけて樹林の道を登っていくとたくさんのトレールがあるが、真教寺尾根を登っていく登山者のものだろう。羽衣池からは正面に雪の赤岳が威風堂々と屹立し、これも素晴らしい。羽衣池から天女山への道はトレールが無く、昨日積もった雪に自分の足跡を付けながらの歩きとなる。ずっと樹林帯の緩やかな道を、真っ白な誰も踏んでない道を歩くのは大変楽しいもので、久しぶりの雪の感触を大いに楽しんだ。やがて階段を下って林道に降り立ち、東沢に降りたあと少し登って、広大な牧場に飛び出した。
そこには素晴らしい風景が広がっていた。牧場はすっかり雪に覆われ、一面の銀世界となり、冬の透き通った空気のなかで赤岳や権現岳が輝いている。目立つのは金峰山、北岳、甲斐駒ヶ岳、富士山、茅ヶ岳といったところ。もちろん他にもたくさんの山が見える。広大な銀世界を楽しみながら、真っ白な牧場を一人横切っていった。
やがて、西沢に下り、牧場に別れを告げると天女山への登りとなる。距離はないが、急な階段で一汗かいた。天女山は広々とした山頂で、石碑やあずま屋などもあり、赤岳・権現岳が見える。ここでしばらく雰囲気を楽しんだあと甲斐大泉方面に下り、車道に出ると車道の脇につけてある歩道を延々と歩いて美し森駐車場に戻った。距離はあるが、回りの風景を楽しみながら戻っていったので、それほど長く感じなかった。
夕方清泉寮に行くと、ちょうど夕日の時刻で、前の牧場から金峰山や富士山や南アルプスの山々が夕日に染まる風景を見ることができた。そして帰途も須玉インターまでの間は正面に甲斐駒から続く鋸尾根のシルエットをみつつ左手に茅ヶ岳の雄姿を見て山々の姿を堪能した一日だった。


参考図書・地図
ヤマケイアルペンガイド 八ガ岳・北八ガ岳(1993年改定2刷)
25000図 八ヶ岳東部
50000図 八ヶ岳

天女山からの赤岳
その他のコース
この2つの山の逍遥は基本このコースとなります
美し森は赤岳への真教寺尾根の末端であり、
天女山は権現岳への尾根の末端です。
交通機関
清里バスセンターを中心に運行される、清里ピクニックバスが利用できます。
清里ピクニックバスをご確認下さい。


Nifty FYAMA 投稿文

美し森山から天女山

前日清里のペンションで一泊したのですが、大晦日の今日は夜明け前こそ雪が舞っ ていたものの、9時ころにはすっきり晴れ渡り絶好の散歩日和となりました。
妻は清里アクアリゾートで遊んでいるというので、それではと私は美の森駐車場に 車を駐車して歩き始めました。

【日 程】97年12月31日(水)
【目 的】美の森山・天女山
【天 候】快晴
【コース】1045 美の森駐車場 → 1055 美の森山 → 1115 羽衣池 → 1130 林道
     → 1155 牧場入口 → 1230/1240 牧場出口 → 1300/1320 天女山 →
     1330 車道 → 1400 東沢大橋 → 1430 美の森駐車場
【山 名】美の森山 1542.4m 天女山 1528.8m
【メンバー 】単独
【山 域】八ヶ岳
【参考書】ヤマケイアルペンガイド 八ヶ岳・北八ヶ岳
1.美の森山から牧場へ

せっかく清里まで来たので、わざわざそのために来ないだろうと思う天女山のコースを歩きました。昨日降っていた雪は一気にあがっての快晴の天気なので低山をうろつくには最高の条件です。駐車場には正月を赤岳山頂付近で過ごすものと思われるパーティーもいましたが、こちらはそれにくらべると軽装です。準備をして美の森山への遊歩道を歩き山頂につくと一気に展望が開けました。八ヶ岳はもちろんですが、金峰山がとても立派です。
山頂から羽衣池にむけて樹林の道を上がっていきます。たくさんのトレールがありますが、きっと真教寺尾根を登っていく登山者のものでしょう。羽衣池は1600mを越えているので、今日の最高点かもしれません。池を前に正面には赤岳が屹立していました。羽衣池から天女山を目指しますが、こちらにはトレールがありません。ということで昨日積もった雪に自分の足跡を付けながら歩きます。ずっと樹林帯の緩やかな道ですが、真っ白な誰も踏んでない道を歩くのは楽しいものです。
やがて階段を下って林道に降り立つと東沢に降りていく広い道となりました。ここからは今日の足跡があります。東沢を渡ってから登るとついに牧場の中の道となります。そこは素晴らしい風景が広がっています。牧場はすっかり雪に覆われ、一面の銀世界です。冬の透き通った空気のなかで赤岳や権現岳が輝いています。代表的な目立つ山は金峰山、北岳、甲斐駒ヶ岳、富士山、茅ヶ岳といったところでしょうか。もちろん他にもたくさんの山が見えています。
真っ白な牧場の中を歩くうちに、あまり注意しなかったからでしょうか、足跡も道標も無くなってしまいました。遊歩道は比較的直線的に林に入ったりしながらついている様ですが、私はひたすら牧場内の車道を歩きました。これは随分と遠回りになりましたが、いずれ合流するでしょうし、天女山も見えているので心配はありません。車道はかなり牧場の奥の方に入って行きますが、やがてどんどん有料道路の方に戻っていきます。もうほとんど道路が近づいてきたなと思ってきたころ、林の中から正しい道が出てきたので合流し踏み跡を辿るともうそこは牧場を出る地点で、やがて西沢に降りていきました。

2.天女山、下山

西沢から車道に上がると最後の天女山への登りになります。そんなに距離はないのですが、急な階段で結構疲れました。天女山は広々としたところで、今まで同様に赤岳・権現岳が見えます。ここも権現岳のほうにトレイルが上がって行っています。ここから甲斐大泉駅の方に下山し、車道に出ると、車道の脇につけてある10センチくらい雪の積もった歩道を延々と歩いて美の森駐車場に戻りました。長かったのですが、すべて雪の上を歩いたのと、回りの風景を楽しみながら戻っていったので、それほど長く感じず駐車場に戻り着きました。
このあと、清里アクアリゾートで妻と合流して、ゆっくり温泉を楽しんだあと車で清泉寮まで行きました。ちょうど夕日の時刻でしたが、この清泉寮は絶好の位置にあるのか、前から金峰山や富士山や南アルプスの山々が夕日に染まる風景を見ることができました。車で須玉インターまで行く間は正面に甲斐駒から続く鋸尾根のシルエットをみつつ左手に茅ヶ岳の雄姿を見て帰途につきました。



とても空気の澄んだ日だったので、いろんな山をいろんな角度からみて楽しむという贅沢な一日でした。この2つの山はいずれも尾根の途中にある、肩とまでもいかないほんとの中間点の様な感じなので、山に登ったという感じはしませんが、雪原の散歩をじっくり楽しんだという一日です。来年の夏はまだ行ったことの無い、金峰山・甲斐駒・権現岳のどれかには行きたいものです。それでは良いお年を。