大洞山

 雄岳 1013m 雌岳 985.1m

山域:室生
2000.7.20


週中の休日は、ちょっと近場の山にハイキングに出かけるのにはいいが、さすがにこの時期は暑い。ちょうどタイムリーに、大洞山と尼ヶ岳は夏でも比較的暑くないよという情報を得たので、以前から登ってみたかった山でもあり、さっそく出かけてみた。

以前倶留尊から見たとき、高原のようなゆったりした山だなと思ったことだが、今日は楽をしてその中心部である倉骨峠まで車で登ってしまう。大洞山と尼ヶ岳の真ん中にある峠は約800mの高さがあり、最高峰までは200m程の標高差である。峠付近からみる大洞山も、丸くのんびりした風情だった。
倉骨峠は東海自然歩道が稜線通しに横切っており、大洞山の方に向かって行くと、植林地の中のゆったりした道となる。すぐに山頂を巻いていく自然歩道と別れ、稜線の登路へと入る。僅かな登りで三ノ峰らしき所を過ぎ、ゆっくり登り返したところに四ノ峰の標識があった。このあたりは日陰の多い道で、それほど暑くなく、湿度が低いのかサラッとしているのがいい。四ノ峰を過ぎると右側が開け、倶留尊の特徴的な稜線を見ながらの歩きとなる。行く手には雄岳がもっこりと盛り上がってくる。少し下ったあと、雄岳へは150mくらいの雑木林の急登で、さすがに汗が噴き出してきた。自然林の道を、今日はあまりこんな登りは無いのだからと思いながらじっくり進めば、やがて緩やかになり、太陽の下に出て雄岳の山頂である。富士浅間の石碑があり、草原の広場になっているが、周りの草木が高くて意外と展望しにくかった。
山頂から少し下ると、笹街道という看板があり、笹を分ける小道に入る。夏の青々とした笹は清々しくで気持ちがいいが、足元が見えないので慎重に下る。行く手には雌岳の平坦な草原状の山頂部が見えてきた。笹街道の看板が再び現れるとそこが笹の出口となり、あとは植林地や自然林の中を下ると雌岳への登りに入る。ここはそれほど標高差はなく、軽快に登り切れば頂上部の一角に出て、草原を進むと三角点のある雌岳山頂である。
雌岳は展望がよく、お隣の雄岳はもちろん、尼ヶ岳や倶留尊・高見山地など良く展望できる。山頂の脇に一本の檜がいい木陰をつくっており、この木にもたれてしばらく休憩した。

帰路は少し戻って東に折れ、東海自然歩道を目指す。植林地の階段をしばらく下ると突然車道に出て驚いたが、これを少し下れば自然歩道と交差し、再び森の中へと入っていく。ここからはずっと樹下の苔むした石畳の道が続き、緩やかな登りではあるが、涼しく快適である。時折でてくる看板の、水場までの距離を励みに歩き、道から少しだけ下ったところに流れ落ちる清水を飲む。冷たくて最高の水だ。水場を過ぎれば程なく、行きに登りにとった分岐と合流し、明るい倉骨峠へと降り立ち、これから向かう尼ヶ岳を地図で再確認しながら休憩した。

倉骨峠から尼ヶ岳へと続く

本文中の写真

  • 雄岳の下りから見る雌岳山頂部

    記録

    日 程

    2000年7月20日(木)

    天 候

    晴れ時々曇り

    コース

    1100 倉骨峠 → 1115 四ノ峰 → 1132/45 大洞山(雄岳)→ 1200/1220 大洞山(雌岳)→ 1235 車道 → 1238 自然歩道入口 → 1300 水場 → 1315 倉骨峠

    雌岳山頂からの雄岳と尼ヶ岳


    参考図書・地図 その他のコース
    分県ガイド 三重県の山
    エアリア 赤目・倶留尊高原
    25000図 倶留尊山
    50000図 名張
    中太郎生または伊勢八知から雌岳南部を経て
    下太郎生・伊勢八知からオオタワを経て倉骨峠 等
    バス時刻(名張駅西口)
    太郎生方面 興津・敷津 行き 下太郎生・中太郎生下車
     7:25(日祝休)・8:55(季節)・9:50・10:50
    時刻表・運行時期については、三重交通HPを参照のこと