妙見山三角点

749m
山域:熊野山地
2000.3.18


天狗倉山から下山したあと、午後の時間を利用して手軽なところを歩こうと、「三重県の山」に載っている長尾山を選んだ。しかしそれだけでは物足りないと思い、道路地図にある札立峠をはさんで反対側の妙見山に、稜線伝いの踏み跡があるのではないかと期待して現地に行くと、案の定小さな標識があり、稜線を辿って妙見山へと向かった。

熊野市から札立峠へは、南側からは道がなく、トンネルを北側に越えてから戻る形となる。峠に車を止めると小さな発泡スチロールの皿に「妙見山登山口」と書いたものが落ちており、北斜面を稜線に沿って奥に入っていく小道があった。道はしっかりとしており、北斜面をトラバースして進んでいく。少し行くと、尾根は小さなキレットとなっており、トラバースの訳を勝手に納得した。やがて稜線に出てしばらく行くと岩の上を渡る。ここから前方の尾根筋が見え、緩やかな3つのピークのある山が見える。岩を渡ると顕著な登りを経て、その後小さなアップダウンを行くようになり、だんだん藪が濃くなってくる。この先どうなるのだろうと多少心配になるところである。少し下って、小さな鞍部を越えたあたりから、藪をかき分けるようになる。倒木もあって、鬱陶しい道になるが、踏み跡自体はしっかりしており、藪も漕ぐというほどまではいかない。
ここまで歩いて来たんだからと頑張って進んでいく。道は緩やかに登り始め、先ほど見えた前方の三つのピークの稜線に向かう。登りついた最初のピークは頂上ではなく、左に折れて下り、次のピークへと登っていく。次のピークも山頂の標識はなく、少し下ってもう一丁登る。苦になるほどの登りではないが、藪や倒木がうるさい。3つめがやはり山頂で、三角点があった。妙見山は実は三峰山だったのだ。山頂に小さな妙見神社への標識があるということは、下からも登れる道が通じているらしい。後で調べたら、妙見山は東紀州10マウンテンに入っており、一般的には、途中の630mのご神体の大岩や、磨崖仏などのある信仰の山を妙見山とし、ここはその尾根続きの妙見山三角点ということのようである。もし機会があれば、今度は下から苔むした石畳の信仰の道を登ってみたいものだ。
山頂は木立に囲まれて、展望は無く静かな空間である。帰りは元の道を引き返すが、藪の下りは登り以上に歩きにくく、躓いたりぶつけたりして、ズボンの布地もちょっと傷んだ。結局下りの方が時間がかかってしまった。


札立峠から長尾山

記録

日 程

2000年3月18日(土)

天 候

晴れ

コース

1400 札立峠 → 1455/1505 妙見山三角点 → 1610 札立峠

妙見山の稜線のシルエット


参考図書・地図
三重県の山(ヤマケイ)
三重の自然を歩こう(伊勢文化舎)
25000図 
50000図