塔ノ岳

 塔ノ岳 1,490.9m 行者岳 1180m 新大日 1340m
 木ノ又大日 1396m
 山域:丹沢

記録
 山行日2014年4月28日(月)
 ルート烏尾山→塔ノ岳→大倉尾根→天神尾根→戸沢出合→烏尾尾根登山口
 コースタイム1110 烏尾山 → 1125 行者岳 → 1140/1150 書策小屋 → 1200 新大日 → 1205 木ノ又小屋 → 1230/1245 塔ノ岳 → 1255 金冷し → 1320 天神尾根分岐 → 1410/1420 戸沢出合 → 1435 烏尾尾根登山口
 天候曇り時々晴れ

新茅ノ沢を遡行したあとで、当初は三ノ塔に登って三ノ塔尾根を下ろうと考えていたが、まだ時間が早く体力にも余裕がある様な気がしたので、塔ノ岳に向かった。表尾根を縦走するのはこれが初めてで、塔ノ岳に登るのも初めてである。

烏尾山で装備を解いて、普通のハイキングスタイルに戻った私は、まだまだ今日は降りてしまうのはもったいないと思った。塔ノ岳から花立に向かい天神尾根を下れば車に戻ることができるのである。充分な時間がある。今日は太陽は出ずもやもやしており、時々降り出すのでは?と思う様な瞬間もあり、風も吹けば涼しい。沢で濡れた衣服はそのまま着替えず、天然のクーラーにして歩くことにした。
烏尾山から少し下ってちょっと登ると行者岳。疲れたと思わないくらいの快適な登りである。そのまま通過し、岩まじりの道を下って新大日に登って行く。見上げる新大日の穏やかな稜線はとてもほのぼのして楽しい。沢はワイワイ登った方がいいかもしれないと思っていたところであるが、縦走は一人もいいものである。鞍部を渡る風にすずみ、みんな思い思いにハイキングしている姿を追い越しつつ、書策小屋に着く。ベンチに座ってちょっと休憩する。ここからひと登りで新大日へ。だんだん高度を上げてくると、笹やカヤトの見通しのいい穏やかな尾根になってきて大変満足だった。少し樹林の中に下って登れば木ノ又大日へ。表尾根は適度にベンチや小屋や休憩ポイントがふんだんにあって楽しい。さていよいよ最後の塔ノ岳に向かう。樹林も高度を上げるとだいぶん様子が違ってきた。ブナだろうか?と思う。一度暗い樹林の中を通った時、風の音も、鳥の声も、虫の声もすべてが途絶えた場所が続いた。森の静寂の声を聞いている様だった。潅木や笹、茅の楽しい縦走路も荒れた谷の源頭から樹林に入り一気に高度を上げて行くと、だんだん開けて来たところでたくさんの人が休憩する頂上に到着した。頂上は、広く明るく伸びやかである。立派な角を持った牡鹿がうろうろしている。展望は無く一雨来そうな感じのする空模様だが、弁当を広げてしばらく休んだ。
頂上を立ち、今度は大倉尾根を下る。下りの階段は歩きやすいのでトントンと降りていくがコースタイム通り。丹沢の下りのコースタイムを詰めるのは結構難しいのではないかと思う。立派な花立山荘を過ぎると長い長い階段をくだる。すれ違う人はみな悲愴感を漂わせているが、私はトントントントン....と快適なのである。荒れて歩きにくいところをしばらく下るとやがて天神尾根の分岐が現れた。天神尾根はいきなり植林帯に入るが道が非常に荒れている。雨水でえぐられた道は深く険しい。そしてずっと植林地の中の暗い道が降りるまで続く。でもここに道があるということが、車に戻る為に、今日は非常に大切なことなのだ。道は荒れているので、たくさんの道が植林地の中を下って行く。下に下るに従って、道はジグザグに大きく折り返す様になり、掘れた道から岩くずの滑りやすい道になった。沢音の近づくのに元気づけられ、やっと源次郎沢の堰堤に到着。広くなった道は家族連れの遊ぶ本谷を渡り交番の前の戸沢で渓流靴を良く洗って、ぶらぶらと乾かしながら賑わうキャンプ場を横目に車へと戻った。
表尾根は楽しいハイキングコースという雰囲気でとてもほのぼのとしていた。丹沢を歩く度に思うのは、道をメンテナンスしている方に感謝しないといけないということだ。崩れやすい山に、これだけの人が入のが入るのをメンテナンスしながら保って下さるのは大変有り難いと思う。


参考図書・地図
昭文社エアリアマップ 丹沢(1995年版)
25000図 秦野 大山
50000図 秦野

賑わう塔ノ岳山頂
その他のコース
ヴァリエーションルートを含めいろいろなコースがとれます。
鍋割山方面から、表尾根に登る多数の尾根ルート、沢ルートなど
必要に応じエアリアマップを参照願います。
交通機関
・渋沢駅から大倉
・秦野駅からヤビツ峠
詳細時刻については、以下のホームページを参照願います。
 神奈川中央交通


Nifty FYAMA 投稿文

烏尾山から塔ノ岳・花立・戸沢

新茅ノ沢を遡行したあとで、元々三ノ塔に登って三ノ塔尾根を下ろうと考えていたのですが、まだ時間が早いし、なんとなく体力に余裕がある様な気がしたので、塔ノ岳に行ってみました。表尾根を縦走するのは初めてですし、塔ノ岳に登るのも初めてです。このREPはFYAMAALPから続きます。

【日 程】97年8月31日(日)
【目 的】烏尾山から塔ノ岳
【天 候】曇り時々晴れ
【コース】1110 烏尾山 → 1125 行者岳 → 1140/1150 書策小屋 → 1200 新大日
     → 1205 木ノ又小屋 → 1230/1245 塔ノ岳 → 1255 金冷し →
     1320 天神尾根分岐 → 1410/1420 戸沢出合 → 1435 烏尾尾根登山口
【山 名】烏尾山 1136m 行者岳 新大日 木ノ又大日 1396m 塔ノ岳 1490.9m
【メンバー 】単独
【山 域】丹沢
【参考書】昭文社エアリアマップ 丹沢

1.塔ノ岳へ

新茅ノ沢から烏尾山に着き、装備を解いて普通のハイキングスタイルに戻った私は、まだまだ今日は降りてしまうのはもったいないと考えた。それもそのはず、標高差にすれば烏尾山に登ってきただけだし、今から帰ると12時には下山してしまう。塔ノ岳から花立に向かい天神尾根を下れば車に戻ることができる。よし行こう....となったのである。
今日は太陽は出ずもやもやしており、時々降り出すのでは?と思う様な瞬間もある。風も吹けば涼しい。沢で濡れた衣服はそのまま着替えず、天然のクーラーにして歩くことにした。
新茅ノ沢は最後の詰めが楽だったのか、しばらく烏尾山で寝転がって休んでいた後でもあり、ちょうどウォーミングアップが終わった様な状態だったので、とにかく体力増強ハイキングだと思って、どんどん快調なテンポで歩いて行く。道もなかなか良く気分がいい。少し下ってちょっと登ると行者岳。疲れた〜と思わないくらいの快適な登りである。そのまま通過し、岩まじりの道を下って新大日に登って行く。見上げる新大日の穏やかな稜線はとてもほのぼのして楽しい。沢はワイワイ登った方がいいかもしれないと思っていたところであるが、縦走は一人もいいものである。鞍部を渡る風にすずみ、みんな思い思いにハイキングしている姿を追い越しつつ、書策小屋に着く。ベンチに座ってちょっと休憩。
ここから一登りで新大日へ。だんだん高度を上げてくると、笹やカヤトの見通しのいい穏やかな尾根になってきて大変満足なのである。少し樹林の中に下って登れば木ノ又大日へ。表尾根は適度にというか頻繁にベンチや小屋や休憩ポイントがふんだんにあって楽しい。
さて今度は最後の塔ノ岳に向かう。樹林も高度を上げるとだいぶん様子が違ってきた。ブナだろうか?と思う。一度暗い樹林の中を通った時、風の音も、鳥の声も、虫の声もすべてが途絶えた場所が続いた。森の静寂の声を聞いている様だった。
潅木や笹、茅の楽しい縦走路も荒れた谷の源頭から樹林に入り一気に高度を上げて行くと、だんだん開けて来たところでたくさんの人が休憩する頂上に到着した。
広々とした明るい頂上は、普通これだけの人が山頂にいると、ちょっといやになるものだが、それを感じさせないほど、広く明るく伸びやかである。立派な角を持った牡鹿がうろうろしている。展望は無く一雨来そうな感じのする空模様だが、弁当を広げて休憩とした。

2.下山

さて、渋滞しないうちにとか雨が降らないうちにとか、いろいろと訳あって頂上を立ち、大倉尾根を下る。下りの階段は歩きやすいのでトントンと降りていく。でもコースタイム通り。丹沢の下りのコースタイムを詰めるのは結構難しいのではないかと思う。
立派な花立山荘を過ぎると長い長い階段をくだる。すれ違う人はみな悲愴感を漂わせているが、私はトントントントン....
階段を下り終わって少し降りた所ですれ違った人に「小屋はすぐですか?」と聞かれたので、期待を持たしてはいけないと思い「長い長い階段のあとです」と答えたらちょっとがっかりしていた様だ。
荒れて歩きにくいところをしばらく下るとやがて広いところに出て、左に天神尾根の分岐が現れた。天神尾根はいきなり植林帯に入るが道が非常に荒れている。雨水でえぐられた道は深く険しい。そしてずっと植林地の中の暗い道が降りるまで続く。でもここに道があるということが、車に戻る為に、今日は非常に大切なことなのだ。道は荒れているので、たくさんの道が植林地の中を下って行く。途中高校生くらいの二人が植林地の中をすごいスピードで走り下っていった。その形相にあっけにとられるとともにあんなに走れる靴が欲しいと思った。今日は最悪の靴で来ているのだ....もうこの靴といったら....とにかく痛い。下に下るに従って、道はジグザグに大きく折り返す様になり、掘れた道ではなく、岩くずのある滑りやす道になった。もう足が棒になって来ているが(下りはとにかく弱いのである)沢音の近づくのに元気づけられ、やっと源次郎沢の堰堤に到着。広くなった道は、家族連れの遊ぶ本谷を渡り、交番の前の戸沢で渓流靴を良く洗って、ぶらぶらと乾かしながら賑わうキャンプ場を横目に車へと戻った。



表尾根はみんな楽しいハイキングって感じで雰囲気がとてもほのぼのしています。もっと登り下りが激しいかと思っていたのですが、それほどたいしたこともなく、楽しく歩けました。それに日が照らなくてとても涼しい日でした。
丹沢は歩く度に思うのですが、道をつくってメンテナンスしている方に感謝しないといけません。崩れやすい様な感じですしこれだけの人が入れば大変だと思います。でも交通至便でいいところです。