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006 「健康登山21」について 「健康寿命」とは健康なまま年をとることです。病気にならなければいいのではなく、心身共に元気で高い健康状態が維持されていてこその長寿です。厚生労働省は、健康増進法に基づいて、国民の健康を維持・向上させる運動を「健康日本21」と名付け、2010年まで展開すると、日野原さんのエッセーに紹介されていました。 健康増進は件コ教育と予防医学と個人の建国行動によってこそ可能だと日野原さんのおっしゃる「個人の健康行動」の大いなる行動として登山があるではありませんか。 「個人の健康行動」とは即ち、遠足倶楽部に入会することであり、岩崎と一緒に山に登ることではありませんか、ナーンチャッテ。まっ、そういうことで、「健康登山21」に岩崎は辿り着いたという次第。 『登山不適格者』はおかげ様で大反響、増刷を重ねています。国民の健康維持・向上をはかるために楽しく山に登る運動を、岩崎は「健康登山21」と名付けたわけですが、この運動をスタートさせるに際して、登山不適格者を産み出してはいけないと肝に命じています。 以前、山岳雑誌に「ハイカーでなく登山者であること」と題した小論を展開したことがありました。この数年、中高年登山者の遭難増加が指摘されていますが、単に件数が増加するだけでなく、その内容が余りにも情けない登山以前の問題に帰するようなことが増えている気がしてなりません。 12月13日の午後、埼玉岳連の冬山リーダー会議の中で岩崎のおしゃべりの時間を作ってもらったのです。それで12 時頃会場に到着すると埼玉県警の方がいらっしゃって又、秩父の山で一人行方不明になった、自分も明日は捜索に加わらなければならないとおっしゃっていました。聞けば、家の人に秩父の山に行ってくると言っただけで、どこからどこに登るなんて計画書などおそらく当人の頭になかったのでしょう、ですから探しようがないんですよとは埼玉県警の人の話。これはもう登山不適格者というより社会不適格者としかいいようがないんじゃないでしょうか。 たかが都市近郊の低山ではありますが、事故がない、絶対安全なんていう保証はどこにもありません。「健康登山21」をスタートさせるに際しては、山が非日常の世界であること、危機管理が必要な世界であること、そして自己責任というものを認識してもらうことが題字と考えています。 道が凸凹でころぶのは、道が悪いのではなくその人の認識不足、注意不足、字術不足、体力不足などなどが原因です。たったそれだけのことに気づくだけでも、山の世界は大きく広がって、健康増進には最強の方法になることは間違いありません。ともあれ「健康登山21」、発進です。 (山の遠足連絡帳 平成15年12月25日より 140号より) |
2004/3/10 記 いままでの「かんだ」 |
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