4日目(8/18)

'98-8/18

 うんうんうなりながら8:10起床。体が強ばっている。昨日は布団で寝れて良かった。MINIで連泊は厳しい。
 さて4日目。現在地は福岡県は古賀市の九州自動車道古賀サービスエリアである。これから関門海峡を渡って本州に戻り、日本海岸をひた走るのである。ちなみに明日19日中に大阪まで戻る予定である。山口、島根、鳥取に何があるかよくしらない。北海道人の頭の中では、京都大阪と九州の間は、なんだかもやもやと霧が掛かったした未開の地なのである。ちなみに京都と群馬県の間あたりもうにゃらうにゃらとしている。四国はただのいっこの島である。
 山陰地方といえば鳥取砂丘。出雲大社。えーと、あとは? 天橋立? むかーしテレビで鳥取砂丘に砂で作った和同開珎かなんかあるのを見たような気がするが、あれは見てみたい気もする。が、どこにあるのか分からない。
 ともかくサービスエリアでアメリカンモーニングセットを食ってオイルとラジエータ水のチェックをし、9:30古賀サービスエリアを出発。約30分で門司インターチェンジに到着し、一般道に下り、そこから関門トンネルに入る。えらく古くさいトンネルである。が、あっという間に太陽の下に出てしまう。ここからは日本海側に沿って下道で行くのだ。

 さて日本海。日本海といえば演歌荒波雪さぶいというイメージがあるが、ここらへんまで来るとそんな雰囲気はちっともない穏やかな海景色である。夏だしね。東北なんかと違って早くから都市化している土地なので、家や建物が建ち並んでいて、まるで街乗りしているようでそんなに楽しくない。ともかく国道191号線を東進し、萩へ。荻ではない。マリーナがあってヨットが係留されているところがあったので、そこの駐車場に入れて昼飯。パンをかぷついていると、いきなり雨が落ちてくる。しかもそのすぐあとにカミナリまで! いやあ、今日は雨かぁ。これまでいい天気に恵まれていたが、今日は雨の中のドライブとなりそうだ。しかしそこらから道のまわりは田んぼが広がり、雨のおかげで緑濃い風景となり、なかなかいい感じではある。いい感じではあるのだが、さっきからキーキー何かが鳴いている。なんだなんだと思ったら、ワイパーの金具がフロントグラスを引っ掻いているのだ。

 ワイパーのゴムは新しく替えたばかりなのにおかしい。雨の中車を降りてみると、ブレードのゴムを固定する金具が壊れていて、ゴムの部分だけが下にズレ、むき出しになった先端の金具がフロントグラスに直接当たっているのだ。おかげでフロントグラスには弧を描いて傷が・・・。替えのブレードを持っていないので、さっき食った弁当に着いていた輪ゴムでぐるぐる巻きにしてブレードを固定しておく。ガソリンも補給して東へ東へ。
 いつしか山口県を抜けて島根県へ。鳥取と島根は島根県の方が西にあったのね。道がだんだん山がちになっていく。雨もだいぶ上がってきた。ここらへんの道は、道の駅がよく整備されていてよいが、道の駅ゆうひ、だとか道の駅キララ多伎だとか、えらく個性的なネーミングがされている。どこだか分からんじゃん。

 益田で国道9号線に乗り換えて、一路出雲へ。しかしすでに夕方6時を過ぎており、周囲が暗くなってくる。道路標示に従って出雲大社を探すが、何度か道を迷っているうちに日はとっぷりと暮れて、出雲大社に着いたころには夜7時半。空はもう真っ暗。しかしここまで来たからには、日本中の神様が集まる出雲大社に参詣しないわけにはいかないだろう。と、いうことで、適当にMINIを停めて鳥居をくぐる。
 さすがに日本の神様の総本山、出雲大社はでかい。玉砂利を敷いた参道をてくてく歩く。もう空はまっくらで、参道に灯火ははほとんど無い。ほぼ真っ暗の中を歩いているわけだが、他に人は全くいず、自分の踏みしめる玉砂利の音だけが境内に響く・・・これは…、こえぇぇ! なんたって頭の上まで樹木の枝が広がってて、物音ひとつしない暗闇に、遠くの方に燈明だか街灯だかの明かりがぽつんとあるだけ。道はまっすぐ続いているけど、ほとんどどなにも見えず。反響なんだか何だか遠くの方から誰かが歩いているような音は聞こえるし、びびりまくりである。何度も引き返そうかと思ったが、とりあえず、てことで足を進め、なんとか一番奥まで到着。暗くてよくわからないが、門かなんかがあって、透かしてみると、どうももうとっくに閉まっている様子。そらー、これだけ人っ子ひとりいなけりゃ閉まっていても当然か。まあ、しゃあねえ。てことで内心ほっとしながら早足で帰途につく。しかしこりゃホントに広いね。昼間に来ればさぞかし風景がいいんだろうけどなあ。

 出雲大社参詣(?)も無事終えて、さてどうしよう。時刻は19時30分。元々は若狭湾まで行こうかな、と考えてはいたが、ここまで思ったより時間が掛かっている。若狭湾までは今日走った分くらいはありそうだ。明日中は大阪に到着しなければならないのだが、もう下道でずーっといくには時間が足りねえ。徹夜で夜中走り続ければ、無理すりゃ行けなくもないこともないが、暗闇の中走ってもねえ。て、ことで、もう日もとっぷり暮れているので、とりあえず高速に乗って大阪に近づいておこう。

 そういうわけで暗い道をひた走る。周囲の様子はよく見えないが、海の近くということで平たい風景が続く。水田かな? 瑞穂大橋を越えて国道9号に戻り、宍道湖の南岸を走る。最初は川沿いかな?と思ったら、一気に湖が大きくなり、まるで海沿いを走っているような感じである。通勤客だがなんだか、通行する車も多くなってくる。その割にはなんとなく侘びしさを感じるのはナゼ? 宍道湖岸を走りきったところで山陰道安来道路に乗って米子まで行き、そこから米子道に乗る。安来ってのは安来節の安来? 安来鋼青紙0号の安来?

 遠くの方でカミナリが鳴る。蒜山サービスエリアに到着したのは22:10。やっと鳥取県に入った。やっぱ遠いなあ。日本は思ったよりでかいのである。すぐに出発して、蒜山高原サービスエリアに22:10到着。蒜山は「ひるぜん」と読む。今調べると岡山県だ。蒜山高原の眺めがすばらしい、と書いてあるが、この時は当然夜中で真っ暗。風景のことなんぞ全く気づかず、タバコを補給してすぐに出発。一気に米子道を南下し、落合ジャンクションで中国道に合流。もうここまで来たらめんどくさいのでなるべく大阪に近づいておくのだ。つーわけで走ること約1時間。時刻は夜の11時。そういえば腹が減った。てこととで中国自動車道勝央サービスエリアに車を入れて、カレーを食う。うーん、今日は九州から一気に岡山県まで走ってきたぞ。何を見たというわけでもないが、もう今日はいいや、ここで寝よう。ってことで、24:30、寝る。と、思ったら、深夜2時頃暑くて目が覚める。むーん、心なしか車の中が汗くさい。冷たいジュースを飲んで寝直す。

[事前準備|8/14〜15|8/16|8/17|8/18|8/19〜20]


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